─────---- - - - - - -
ふとさっきから静かにしている美佳を見ると、壁に背中を預けたまま眠っていた。
ったく…しょうがねぇ。
美佳を寝かせようと布団を出してはみたものの、もうその時点で息切れしていた。
なんだってガキっつーのはこんなに体力ねぇんだよ!!
近藤「トシ〜…あぁ、美佳さん眠っちまったのか。よいしょっと。」
近藤さんは軽々と美佳を持ち上げると彼女をそのまま布団の上に寝かせた。
クソッ、俺だってこんな身体じゃなきゃ…クソってなんだよ。
意味分かんねぇ。
近藤「今回ばかりは彼女に感謝の一言だな。」
土方「あぁ。」
近藤「今回の件だがな、どうにも大元が見つからん。
噂によると連中なら解毒剤も持っているらしいのだが…」
土方「そら簡単に教えてくれねぇだろうよ。」
近藤「まぁ、そうなんだが。あぁ〜攘夷志士に友達でも居ればな〜。」
土方「バカ野郎。俺らが攘夷浪士たちとお友達になってどうすんだって。」
近藤「ハハハ、たとえ話だ!お前もその体で居るのも大変だろう。」
土方「総悟の野郎は楽しんでるけどな。」
近藤「総悟にとっちゃぁ万事屋も美佳さんも兄妹みたいな感じじゃないのか?
普段大人に囲まれて…」
土方「美佳も万事屋も俺たちと歳変わらねぇぞ。」
近藤「アハハハハ!!!さてと、俺はこれ上に出してくる。トシ、お前はどうする?
万事屋に帰るなら送って行くが?」
土方「いや、コイツが起きるまで待ってるさ。」
近藤「そうか、気を付けて帰れよ。」
近藤さんを見送り、眠っている美佳の側に座る。
幸せそうな顔して眠ってやがる。
土方「にしても綺麗な髪してんな…」
自然と美佳の頭に手が伸びる自分に気が付き慌てて手を引っ込めた。
何してんだ、俺は…
← →
5/14
←contents
←main
←top