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片づけを終えた後、俺と美佳は真選組へと向かった。
土方「つかどうやって入りこむつもりだ?
いくら制服着てるとはいえ、女だってバレバレだし…」
『んとね、あそこ。』
美佳は塀の上を指さす。
土方「お前…いくらなんでも無理だろうが。
言っとくが攘夷浪士の侵入対策に真選組の屯所の塀は…っておぉい!!!!」
気が付くと俺は空高く放り投げられていた。
土方「ぎゃぁぁぁぁっっっ!!てめぇ、ガキを放り投げる…ん?」
俺に突っ込む隙を与えず、美佳は勢いよく塀の壁を駆け上って高く飛び上がると、俺を抱きかかえていた。
あっ…惚れそう…
『よいっしょっと〜。あっ、近藤さん!』
近藤「おう!美佳さん!どうしたんだい、そんなところで。」
『トッシーが仕事心配みたいだったから。』
近藤「トシ〜たまには休みだと思って仕事の事は忘れていいんだぞ?」
近藤さんよ、不法侵入されてんだからちょっとは焦ってくれよ...
土方「近藤さん、この間のガマガエルの始末書、今日までだったが出来たのか?」
近藤「あぁぁぁぁああああああ!!!!忘れてたぁぁぁぁ!!」
土方「ったく…とりあえず俺の部屋行くぞ。
美佳、お前はどうする?」
『行く〜。』
だからなんでコイツはそんなに楽しそうなんだよ。
俺の部屋に入ると美佳は楽しそうにあれこれと見て回る。
土方「おい、ウロチョロすんな、黙って座っとけ。」
『あっ、ゴメン!!トッシーここら辺の本読んでもいい?』
土方「別に構わないが、それ剣術指南書だとかそんなやつばかりだぞ?」
『うん、大丈夫!!』
なんか楽しそうだからいいけど…
しばらく近藤さんと仕事をする。
途中隊士たちが近藤さんを探しにやってきて、焦った場面もあったけれど、
遠い親戚だとなんとかごまかした。
近藤「よし、トシ、そろそろ休憩にするか。」
土方「あんたさっきからそこで素振りしてただけだろう。
ほとんど俺がやってんじゃねぇか。」
近藤「いやぁ、トシはすごいなぁ〜。そんなに小さいのに達筆で!!」
本当ダメだ、この人。
俺がため息を吐くと近藤さんは焦ったように茶を取りに行った。
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