∴休日の過ごし方





不動の機嫌が悪い
まぁハイテンションだと逆に気味が悪いのだが

映画を見に行きたいと言った
久々の休みだったから映画を見て、その後に買い物でもと考えていたのに
「誰が行くかよ」
と不動は不機嫌に
結局部屋でくつろぐといういつもの休日になってしまった

ソファに本を読む俺と2人分くらい開けたとこに不動が座る
「なんでそんな離れているんだ」
「べっつにぃ。どこ座ったって俺の勝手だし。黙って本でも読んでろよ」
そう言われたら読むしかない

それから数分後
俺が本を読んでいるというのに、不動はわざと携帯で音楽をならしたり、うろうろしたり。
「集中できないんだが」
軽くキレぎみにいってみる
「集中力たりねぇんじゃねぇの?そんな集中力じゃ司令塔なんて務まんねぇぜ」
「不動、何をそんなにふてくされているんだ。たまの休みくらい甘えてくれても良いものを」
不動の機嫌が悪い理由が見つからない
「はぁ?別にふてくされてねぇんだけど。意味わかんねぇ」
「そういうとこが、ふてくされてるというんだ。人がせっかく映画にでも行こうと誘ったのに。暇なら帰ればいいだろ?」
「………絶対帰んねぇ」
意外な言葉が不動から出る
「えっ?」
「何でわかんないの?せっかくの休みだから鬼道クンと2人でゆっくりしたいとか思ってたのに。映画なんかより、鬼道クンといたいって思ったのに。鬼道クン本読むし。挙げ句帰れとか。鬼道クンひでぇよ」
膝に顔を埋めたまま話す不動がなんとも言えなくて
2人分の距離を縮める
「すまなかった」
肩に手を回して不動を抱きしめる
「別に」
「でも映画は諦めた訳じゃないからな」
「一人で行けよ」
「そう言って行くんだろ?」
「言っとけバカ」






ろすと/なかちさんから




×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -