どうも、不動明王です。えーと今俺は割りとピンチな状態です。何故かっつーと後ろには壁、横には鬼道くんの手そして目の前には意地悪な顔をした鬼道くんがいるから。しかもゴーグル無しの、綺麗な赤い目が晒されてる。さっき邪魔だからって取ってポケットに突っ込んでた。やっぱお前外したほうがカッコいいよ、て素直に言いかけて寸前で言葉を呑み込んだ。じりじりと顔が近付いてくる。キスされる。なんだか怖くて、ぎゅっと目を瞑った時だった。

「おい」

驚いて目を開けた。え、見られた?鬼道はぱっと顔を離すとくるりと後ろを向いた。俺も鬼道の影からちらりと見てみる。げ、豪炎寺じゃん。

「…何の用だ豪炎寺」
「こんな所で盛るな。するなら部屋でしろ」

まったくその通りだ。ありがとう豪炎寺。いや待て豪炎寺、部屋でしろってなんだ。しかも、それもそうだなとか言ってにやにや笑ってるし…このままじゃ危険だ。

ドンと鬼道を突き飛ばすと廊下を全速力で走った。なんか今日やたら走るな。ちらりと後ろを見ると鬼道が同じように全速力で走ってきている。黒い笑顔と共に。

「も…来んな、死ね!」
「死ねは無いだろ、死ねは」





「あいつら二人で鬼ごっこでもやってんのか?」
「そうなのか!?俺もやりたい!」
「ほっとけ円堂」

影では円堂と風丸が二人を見守ってましたとさ。


晴れて二人はハッピーエンドってことで。






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消化不良。とてつもなく消化不良。
なんちゅう終わりかたなんだ…。