ff7ac | ナノ




 わかっちゃった。

 同じクラスで、隣の席の彼。あまり話したりするのは得意じゃないらしいが、何だかんだで仲良くしている。
 そんな彼に、好きな人がいると知ったのはそう遠くない過去の話。
 ティファ・ロックハート。
 彼、クラウドの幼なじみ。同じクラスで、すごく人気があって、友達も多くて。私が勝る場所なんて無い。
 だから、ティファを好きになる気持ちも分からないでもない。が、乙女思考はそんな簡単な構造はしていないのである。


『ライナから聞いたアーティスト、すごく気に入った。またCD貸してほしいな』


 手が震えた。
 いいよ、明日持って行くね。それすら、打てない。
 ティファが好きな彼。優しい彼。どんな彼でも好きなんだと、気づいてしまった。
 苦しいのに、勝てないのに。メールを返して一分も経たないうちに返ってきた『ありがとう』に胸が締め付けられる。
 ああ、そうか。
 どうしようもないんだ。私には、この気持ちの扱い方は分からない。
 でも、このまま終わらせたくはない。
 伝えた後のリスクは計り知れないだろうが、伝えないまま終わらせるのは嫌だ。
 このまま卒業なんて、したくない。


 ふぅ、と深呼吸。

 まずはサ行から。


33322
(伝えよう、この言葉を)

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ナナセさんと、お互いの話をぱくりあってしまおうという企画を立てまして『33322』を書かせてもらいました。
あれ、何だかナナセさんのと比べるとドキッとしないこれは一体何事か。
ぱくれてる、よね?これ。
何はともあれ、ありがとう!

Thanks!!:Nanase(*^_^*)