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忍術学園七不思議
貴方のそばにもいないだろうか?
科学ではとても解明できない不可解な現象が。
それはこの世の者では無い者の仕業。
そう。
妖怪の仕業かもしれない。
え?
妖怪なんて得体のしれないもの、信じられる訳がないって?
ははっ。俺には妖怪よりもお前の方が得体がしれないよ。
では、この学園にまつわる七不思議を手短に話して聞かせようか。
そうだな、学園怪談物語とでも言おうか。
もちろん、信じるか信じないかはお前次第。
だが、この話を聞いて否定するのなら、お前は大切な者の存在をも否定することになるのかもしれないがな。
壱、壱年は組の教室を夜な夜な彷徨う腐った雑巾が化けたという伝説の妖怪、白溶裔(しろうねり)。
見た目は出来そこないの竜のような姿だが、目が合えば最後、首にキツく巻き付いて窒息死させるという。
弐、学園の最も北にある今は余り使わない教室へと続く廊下。
逢魔ヶ時の時刻になると、人を殺す時の顔をするもう一人の自分に擦れ違うといわれる噂が跡を絶たない。
参、夜な夜な悲鳴や綴り泣きの聞こえる用具倉庫の血天井。
夜中にその倉庫に入ると天井からポタポタと血が滴り落ちて血の海になるらしい。
泗、誰もいないはずの会計委員室で響く算盤小僧の算盤の音。
たいして危害を加えないが放っておくと算盤の音が大きくなり、その中に不気味なお経が聞こえ耳から離れない。
伍、真夜中の学園内を頭に苦無いを付けて徘徊する鬼。
鳴き声はいつまでも経っても聞こえるのに、すぐそばにいると思ったらすでに気配はないという。
六、指定の位置に置いたのに、次の日には違う棚に移動している作法委員室の首人形。
中には首晒しになった霊がとり憑いた首もあるらしく、人形によっては瞳が動くものやニヤリと笑うもの、髪や髭が伸びるものもいるらしい。
七、無口な大男の言葉を一語一句絶対に聞き逃さない白虎のような犬。
伊「ふーん。それで」
留「それで、って恐くねぇのかよ!俺が話す怪談!!」
仙「お前が話すといってもどれも学園内ではほぼ認知されてる話ではないか。今更恐がることでもないだろうが。けまちわるい」
留「でも、これ全部本当にあった話なんだぞ!目撃者だって何人もいるんだからな!」
伊「まぁ…いくつかは見たことあるだろうね。特に五番と七番はしょっちゅう僕も見てるし」
小「そうなの!?いさっくん凄いな。私なんて一つも見たことないぞ」
長「………」
文「俺だっていつも学園内外で鍛錬をしているが鬼なんて見たことないぞ。いつか会ったらギンギンに勝負してやるっ!!」
仙・伊・留(現に目の前にいるんだが…)
長(………)
⇒End
夏の間の拍手お礼小説でした。
怪談という名のギャグ話、楽しかったけどシリアスな怪談書けないので不完全燃焼…。
忍術学園七不思議という題でしたが、ちゃんと探せばもっと見つかりそうですね。
現に今回浮かんだ怪談小ネタも七つ以上オーバーしちゃったのでいくつかは泣く泣くカット。
長次がどこまでも興味のない男すぎる…www