「なんやの…」

呆れた様に呟いて俺を見るのは俺の幼馴染であり片思いの相手であるなまえ。
部長も謙也さんもどっか行って今は俺等二人。
遠山とか一氏先輩等も俺に気を使うてどっか行ってしもうた。
いや遠山は部長に毒手くらわされるとかなんや言うてどっか行ったけども。
それからは俺とコイツで二人きりという…なんも話すことなくてずーっとこのもどかしいような沈黙が続いてたときにあの冒頭のセリフをなまえが言うた。
俺かて思うわ。

「…なぁ、」
「なん?」
「…お前彼氏おらんの?」
「は?おるわけないやろ。馬鹿にしてんの?」
「してへんわ。…まぁおらんとは思てたけども」
「どついたろか!ちゅーかピアスはおらんのかいな」
「ピアスってなんやねん。…おらんけど」
「えっ」
「なんや」
「アンタ彼女おらんの…」
「おん」
「なんでえ!」
「いらんし」
「ばっ、お前全国の不細工男子に謝れ!」
「お前が謝れ」
「すんません…ってちゃうわ!なんでおらんの!」
「お前しか興味ないし」
「えっ」
「なんや」
「なんなんその浮ついたセリフ。くっさー!」
「しばくど」
「スマン。…なんや、心臓かゆいわ」
「お前ほんっま阿呆やな」

そう言ったればえ?とアホ面下げて俺の方見てきたから間髪居れずにデコピンしたった。
ほんならおでこ抑えて床で蹲って唸ってる。
俺そんなに痛くしてへんわ

「…なぁ、財前」
「光や」
「ええやん別に、なぁ財前」
「光や」
「…なぁ光」
「なんや」
「この前な、ミサンガ切れてん」
「へー」
「でも願い叶ってないんや」
「どんな願いなん」
「光と付き合いたいっちゅー願い」
「俺に言うたらもっと早よ願い叶ったんにな」

柄にも無く早く動く心臓の音を隠すようになまえを抱きしめればなにすんねや、と言いながらも笑っとった。
耳元で好きやで、と囁けば身震いした後に身を捩じらせてふふふと笑ってうちもや、と呟いた。
そんなお前が、俺は昔から好きなんや。


彼女は愛しすぎた

(末永く爆発せえっちゅー話や!)

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これは誰なんだろうか
あと口調迷子
 

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