「おはようございます」

全国の皆さんおはようございます。もしかしたら夜かもしれないという事はほっといて。

私の名前はみょうじなまえと言います。21歳の大学生です。
バイト先は近くのカフェ。
カフェ・ドゥ・マゴって言うんです。知ってますか?タルトもケーキも美味しいんですよ。
それから私は一人暮らししてます。アパートの一室で割と快適な生活を送っています。

お隣さんはイタリア人で、ピンクの髪が特徴的です。
たまにピンクの髪に黄緑の斑点がある男の人を見かけますが兄弟かなにかでしょうか。

反対側のお隣さんはこれまたピンクの髪に切れ長の目と、人より大きめの口が特徴的な人です。
壁が薄いので電話している声が聞こえてきたりしますが、さくらんぼがどうの、ジョウタロウはなんちゃらだのと聞こえてきて、なんだか可愛らしい人だなぁと思いました。

あと、近くのザ・日本家屋にはとっても個性的な方が住んでいます。兄弟が多いみたいで、毎日代わる代わる庭の掃除をしています。
そのザ・日本家屋の隣のこれまた豪邸にはとっても綺麗な方が住んでいます。でもこの方、見た目は綺麗何ですけれどとても煩いです。
「WRYYYYYYY!!!!」という雄叫びで朝方4時頃に起こされた時はフライパンと包丁で狩りに行こうと思ったくらいには煩いです。
さてそんな私の朝が今日も始まります。


ガチャン。
鍵を閉めて階段へ向かう途中、下から大きな声が聞こえて顔を覗かせて見ると千切れんばかりに手を降って私の名前を大声で呼ぶご近所さんに小さく手を振り返すと今度は投げキスを送ってきた。
苦笑いを返せば彼の後ろから来た白い学ラン?のようなものを来たご兄弟にバコンと頭を叩かれていた。実に痛そうである。

履き古した黒いハイカットのスニーカーでお隣さんの前を通ればガチャ、と音がして扉が開いた。中の住人は酷い顔色で私をみて目を丸くしている。
取り敢えず挨拶をすれば柔和な笑みを浮かべたが顔色が青白いので少し怖い。目の下の隈も濃くて不健康である事が伺える。
なるほど、これは死人のようだ。

「おはようございます、花京院さん」
「うん、おはようなまえちゃん。今日も良い天気だね」
「顔面蒼白ですけど…またお仕事ですか?」
「あぁ、うん。ちょっといい構図が浮かばなくて…いや、それより、これから大学かい?」
「こんなこと言うのも何ですけれど、あまりご無理はなさらないでくださいね。それと今からバイトです。今日はお休みなんです」
「あぁ、ありがとう。大変だね、大学もバイトも両立してるだなんてな…」
「そんな事ないですよ。デッドorアライブ。両立できなきゃ死んじゃいますからね。」
「ああ、母親が厳しいんだっけ?」
「はい。大学には必ず行けって言われてるので」
「大学が優先なの?ふふ、それってなんだか可笑しいね」
「そうでしょうか?私は早く社会に出たいですよ。」
「そっか、頑張ってね。応援してる」
「ありがとうございます。花京院さんは今日はどちらに?」
「友達のところ。新しい絵の相談をね…」
「花京院さんの方が大変じゃないですか…!」
「そうかな?」
「無理しないでくださいよ?身体壊しちゃ元も子もありませんからね」
「ありがとう、なまえちゃん」

今日は帰ってきたらご飯作りますから休んでくださいね、と一方的に約束を取り付ければ花京院さんは嬉しそうに笑ってありがとうと再度告げた。それでも顔は青白い。

ひらりと手を降って階下に来ていた投げキスのお兄さん、ジョセフさんとそのご兄弟さんと合流していた。
ちなみにジョセフさんとは何度かお話をしているので仲は悪くない方だと思う。

前からやってくるリーゼントのご兄弟さんと目が合った。ぺこりと挨拶をしてきたので、笑って挨拶を返せば人懐こい笑みを浮かべたので人は見た目で判断してはいけないと思った。



突発混部連載開始。
相手とか分かりませんが楽しく巻き込まれつつ普通の生活を送ればいいな。送ってね。


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