守護
よく食べてよく寝てよく遊んで、そうして仗助くんと共に過ごしているうちに私達は5歳となりました。二年間という年月もあっという間であったし、何より楽しく過ぎてゆく毎日が愛おしくて仕方ありません。
お邪魔します、と仗助くんのお家に上がらせてもらうと(朋子さんには貴方も家族の一員だから挨拶は要らないと言われた)東方家はいつもの和気藹々とした楽しげな空気は無く静かにどんよりとした空気を醸し出していた。一体どうしたのか、と仗助くんの部屋へ向かえば朋子さんが慌てて走ってくるのが見えた。おはようございますと言えば少し驚いた顔をした朋子さんがわしゃわしゃと頭を撫でてくれた。
「折角来てくれたのに、ごめんねぇ。仗助今風邪引いて熱出してるの。」
「仗助くんが、ですか?」
「そう。お見舞いにでも行ってやってくれる?アイツ、なまえちゃんがいない〜ってずっと泣いてるの。あ、マスクはしてね。移っちゃうとダメだからね」
「じ、仗助くんは、大丈夫ですか?」
「大丈夫よ〜!多分ただの風邪よ。ただ、少し熱が高いみたいなの…さ、マスクつけて行ってあげて?」
「はい…!」
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