隣人

こんにちは、なまえです。
温かく優しい家族のお陰で私はようやっと1歳のお誕生日を迎えることができました。
1年間で分かったこと。それは、この世界がジョジョの奇妙な冒険、という漫画の世界であること。
私はそのジョジョの奇妙な冒険が大好きで、最新刊が出る度に勝手はわくわくしながら読んでいました。
だから私のお隣さんが、東方仗助くんだと知ったときは大変驚きました。
そして、とても嬉しくてその日一日は上機嫌だったことが記憶に新しいです。
最近は幼馴染の仗助くんと一緒に遊んでいます。
勿論、私が生まれたときは10歳だったお兄ちゃんも11歳の誕生日を向かえて遊んでいる私達2人のお世話をしてくれます。
とてもお優しく、いつも口癖のように大好きと言ってくれます。
私も負けじと好き、と言い返したかったのですが、口からでるのはあー、だとかうー、だとか。
もどかしくていけませんね。

「あー、う」
「あうー」
「うぅ…えっ、ふぇえ」
「じ、仗助!泣かないで!お、俺どうしたら…!?かっ、母さん仗助がああ!!」
「あらぁ、仗助、なまえちゃんをお兄ちゃんに取られて嫌なのねー」
「あー、う!」
「うぅ?…あー」
「あーう!」

お母さんの声を聞いてから、私は仗助くんの手をとった。
するとたちまち仗助くんが笑顔になるから、私もつられて笑った。
もう片方の手は、いつのまにかお兄ちゃんが握っていて。
私は小さな幸せを感じつつあう、と言えばお兄ちゃんに可愛いなー!と言われて抱きしめられました。
今日も今日とて、この世界は平和です。


[ 10/14 ]

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