転生
はじめましてこんにちは、私の名前はみょうじなまえと申します。
私はまだ24歳でやりたいことが沢山あります。
彼氏を作って楽しくデートしたり、仕事に精を出してバリバリ働いて、将来的には優しい殿方と結婚をして子を作り愛を育み、幸せな家庭を築き上げて年老いていくのが夢でございました。
しかし、私の夢はとある事件…といってもニュースで報道されるほど大きな事件ではございません。
ただ、私の人生の中で最大の事件でございます。
まぁその事件によって叶えられることが無くなってしまいました。
その事件はというと、この世を去ることとなった原因でもございます。
まぁ、ありきたりな話なんです。
漫画でね、ありそうなお話で。えぇ、えぇ、私のしたことに悔いはございません。
子供がね、道路に飛び出したんですよ。
お友達でしょうかね、同じ年くらいの子とぶつかって、その弾みで手から離れて道路を横切っていったボールを追いかけてね、道路に飛び出して。
まぁ、私が庇って…死んでしまったんです。
即死だったので、あまりはっきりと覚えては居ませんがね。
死ぬ間際にね、声が聞こえたのですよ。
なまえ、こっちだよ。という、温かくて、優しい。母親そのものような、声が。
私は、その声に縋ったのでございます。
[ 8/14 ]
[＊prev] [next＃]
[mokuji]
[しおりを挟む]