「あ、」
「え、何?宮村どうしたの?」
「あれ、明音くんとなまえちゃん」
「え、」

宮村の口から出てきた二つの名前にガチっと固まって首だけそっちに向ければ楽しげに談笑するなまえと明音の姿。
まぁもしかしたら分かってるかもしれないけど俺となまえは恋人で。
今日は用事があるから一緒い帰れないと言われたよな俺。え、何?そういう感じ?

「おーい、明音くん、なまえちゃん」
「あ、宮村くん」
「宮村くんですか?」
「え、あ…」
「秀も居るよー」
「井浦くんも?」
「何?二人付き合ってるのー?」
「違うよ宮村っち。私が明音に相談してんの」
「へぇー、どんな話か聞いてもいい?」

「井浦くんのことですよ」

えっ、としか言葉が出なかった。
え?もしかして俺がうざいとかそういう話…?別れたい、とか?もしかしてもう好きじゃない!?
パニックになりながらも呆然となまえを見つめていれば気がついたのか、申し訳なさそうな困った笑顔を俺に向ける。
マジで…と思いつつなまえの隣に腰を降ろす。
ちなみに宮村は明音の隣に座ってる。え、え。俺マジ別れるの?

「え…」
「あぁ、勘違いしないで下さいね!最近井浦君が構ってくれないって話てたんです」
「明音っ!」
「え?…あ」
「あ、じゃないよ!えっ、ちょおおお!」
「…え?」
「井浦聞いてなかったっぽいよ」
「え、マジ?」
「構ってほしかったの?」
「聞いてるじゃんかー!!」

もの凄い顔を真っ赤にして机の下にもぐりこんだなまえの奇行に宮村と明音は噴出していた。
俺はと言えばなまえに負けずとも劣らずといったくらいに顔を真っ赤にして視線を斜め下に投げていた。
宮村と明音は目配せして用事があるといって二人一緒に帰ってしまった。
ちらりと視線を机の下にやれば下から恨み辛みを込めたような鋭い視線が俺に向けられていて正直背筋が凍った。
机の下の住人にとりあえず椅子に座ろうと促せば渋々ながらも座ってくれた。
よかった。もう周りの目が痛くない。いやまだ痛いけど。

「…構ってほしかったの?」
「…う、ん」
「…かわいー」
「なっ、い…っ、ばかー!」
「ええええ!?」
「なんで、最近…っ」
「あー…えっと、その」
「うん、」
「なまえのことが好きで、」
「う、ん」
「その…恥ずかしくて、」
「!秀…!」
「う、ごめんなー…?」
「うん、大丈夫!」

えへへと嬉しそうに笑うなまえはさっきとは全然違った表情で。
それがまた可愛くてよしよしと頭を撫でれば目を細めて擦り寄ってきた。
その様子が猫の様で可愛くて、ぎゅっと抱きしめれば俺の腕の中でもぞもぞと動いて背中に腕をまわしてきた。
あぁ、もう。と呟いて少し離れてなまえの顔をじろりと見つめる。
首を傾げて不思議そうな顔をするなまえに大好き、と言えば恥ずかしそうに笑って抱きついてきた。
もう、なんていうか可愛すぎて辛い。


神様どーか

(なまえとずっと一緒に居させてください。)

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キョウ様へ相互記念でのささげものです…!
一応井浦なんですが…こんな井浦井浦していない井浦初めてです。
自分でも井浦井浦してなさすぎて吃驚です。
こんな駄文でもよろしければ貰ってやってください…!
今更ながら相互リンクありがとうございました!
タイトルは愛とかだるいね様にお借りしました。

12.03.30
 

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