短編 | ナノ
如何なるときも冷静に


「たいちょぉ!!ヤベ・・・ちょ・・・!!」

「落ち着けアルフレッド、とりあえず俺にわかる言語で話してくれたまへ」

「いやっそ・・・あれ・・・!!」

「何だコイツ、ヤク中か?」

「違いますよ、廊下で美人さんとすれ違ったらしいです」

「ふーん」

「ちょっとぉなんて興味のなさ!せめて「何!?」くらいの反応返して!!」

「やめとけってコイツ見た目だけで儲けてるんだから」

「なんということを!!」

「いや隊長の外見について討論するのは無意味だからしないけど、でもアレはすごかった!!」

「失礼します」

「身長はパンジー准尉くらい!」

「すみません書類がずぶ濡れになりました」

「髪の長さもあのくらい!!」

「今からもう一度作成しますので時間をください」

「でも艶やかに輝く黒髪はあれ以上だった!!」

「最悪残業を・・・ベンジャミン中尉は何のお話をしているんですか?」

「滅多に見ない人種を見たらしいぞ」

「はあ」

「もっかい見たかった!」

「好みだったのかい?」

「いや、俺の好みはもっとこう・・・ゴージャスというか、どっちかというと金髪のほうが惹かれるわぁ」

「お前もう市街警備に行けや。リズ、残業になりそうだったらまた俺のとこに来て残業届けを出してくれ・・・何か髪が湿ってないか?」

「花壇の水遣りをしていた方の手元が狂ってしまいまして」

「服も端のほうが濡れてるし」

「さっきまで乾かしてました、乾くまでは総務部の方の私服を借りていたのですが・・・何か?」

「いや、濡れてたなら前髪も顔に張り付いて邪魔だったろ」

「ええ、久々に顔を人前にさらしました」

「・・・つまり」

「エディ、あのバカには黙ってろよ」


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