短編 | ナノ
染み付いた本能


「今回の作戦は中々良かったなぁ、楽だった」

「俺の情報が役に立ったでしょう?」

「俺の剣の腕も見事なもんだった!」

「アルフレッド、それは自己満足というやつか?」

「私の銃の腕も上がりましたしね」

「・・・パンジー准尉、いきなり背後からこないでくれ」

「申し訳ありません、つい癖で気配を」

「どんな癖さ」

「そういう癖です」

「どうした、顔色が悪いな」

「ええ、まぁ・・・」

「そういえば戦場は初めてか」

「はい」

「俺らはもう慣れるかんねー」

「相変わらず慰めということを知らない男だなぁベンジャミン大尉?」

「もうお前ら下がっていいぞ」

「へーい」

「はいはい」

「あとリズ、気分が悪かったり吐き気がしたら我慢しないほうが良いが、吐き気についてはこれ以上吐けない状態になってもまだ吐きたかったら医療班か俺のところに来い」

「キャー!隊長フキンシーン!!」

「大胆ですねぇ相変わらず」

「そういう意味じゃないし!もう行け野次馬根性の塊ども!!」

「・・・」

「リズ、何を引いてるんだ?」

「本能的に引きたくなりまして」

「隊長フラれてやんの!」

「部下に手を出そうとするから・・・」

「もうお前らなんかキライだ!!」


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