短編 | ナノ
ほんの些細な音にさえ


「なんだそりゃぁ」

「綺麗な音色の鈴でしょう?さっき露天商のおじ様がキレイなお嬢さんにってくれたんです」

「その鈴は及第点だがお前は落第だ」

「えー何でですかぁ?ブレイクさんは意地悪ですねぇ、そんな子にはこれを差し上げます」

「いらね」

「首につけておいてください」

「その理由は?」

「あなたが逃げたら音で気づきます!」

「ほぉ、そうか、じゃあお前がつけとけ」

「えー!そんな飼い猫みたいなの嫌ですよぉ」

「つまりお前はその鈴つけたオレをそういう風に見るつもりだったのかなるほど」

「いやですねぇ、違いますよ!でもブレイクさんは見事な美形なので鈴をつけても似合うと思います、さぁどうぞ!」

「その手を下げろや」

「そう言いながらなぜ再び私の首にくくりつけているのでしょうか?」

「次にオレに勧めたら耳に穴空けてその鈴つけてやる」

「それはごめん被ります、え?ていうか・・・謎です」


(後ろの音色がなくなったらその音を目指して探せばいい)


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