会話文が多いです


「キノコは嫌いだけど、きのこのや○は好き」
「だよな!ほら!みょうじはきのこだって!」
「でもお菓子じゃない方は?」
「たけのこです」
「はい、いただきましたー!
見たかノヤっさん!やっぱりたけのこだ!」
「いやキノコだ!」
「たけのこだ」
「うるさい!」

大地さんの声で静かになるアホ2人。
だが目は闘志に燃えていた。

「…大地さんは、キノコ派ですか、たけのこ派ですか?」
「は?」

話がいまいちよくわからない人の為に説明しよう。

わたしのお弁当の中身がたまたまたけのことしいたけの炒め物だった。
それを見た田中が一言、

「きのこたけのこせんそうだ」

その一言からバカ2人の討論会が始まった。
田中はたけのこ派、西谷はキノコ派として仲間を集めた。

縁下だけはそれを拒否した。

わたしはお菓子だったらキノコ派、お菓子じゃないならたけのこ派と微妙な位置にいる。
ので討論には参加しないで、縁下の隣で観戦していた。

「キノコには栄養がいっぱい詰まっているんだぜ!!」
「たけのこだってあるからな!しかも縁起物だぞたけのこは!!」
「き、キノコだって!毒持ってて強いからな!!」
「ど、毒!?なんてこった…。いや、強さより縁起だ!縁起を担いでなんぼ!」

もはやどうでもいい話だと思うのはわたしだけだろうか。
あ、縁下もか。

「はぁ…。あれで強いとか…」
「元気だして、これでも食べて」
「ポッ○ー…」
「とプ○ッツ」
「俺もう駄目だ…」
「お前ら席につけ!!」

先生という名の救世主の登場により、討論会は一旦幕を閉じた。
だが、2人の闘志は燃え上がる一方だった。
2人は仲間たちに、部活で仲間を増やしてこいと命令し、自分たちも増やそうと努力していた。

という訳である。

「俺は…どっちでもいいや」
「ダメなんです!どっちでもっていうのは!」
「そうです!どっちかじゃないと!」
「どっちかって言われてもな…(こいつらめんどくさい)」
「 じゃあスガさんはどっち派ですか!?」
「え、俺!?(見てなきゃよかった)」
「キノコっすよね!?」
「たけのこっすよね!?」
「(どっちでもいい…)え、と…。どっちも麻婆豆腐に合うんだよな…」
「「「まじっすか!?」」」
「みょうじもか…」
「すいません、気になったもので」
「スガ、食べたときあるのか?」
「まあね」
「どっちがうまかったっすか!?キノコですよね!?」
「いやたけのこですよね!?」
「いや…どっちもうまかったよ」
「菅原先輩」
「ん?何?」
「それって、麻婆キノコ…みたいなものですか?」
「いや、麻婆豆腐+キノコ…みたいな?」
「「「へー」」」
「合うのか…?」
「意外と合うよ」
「へー」
「…」
「…」
「…」
「おいお前ら!早く片付けしろよ!」
「…」
「…(何だろう、この話しちゃいけない感)」
「(どうしてこうなった)」
「(コーチに怒られそうだな)」
「 おい、お前らどうした?」
「…コーチ」
「なんかあったのか?」
「「「(それは禁句)」」」
「あ!そうだ!」
「あ!コーチ!!!」
「うお!な、何だ?」
「コーチはキノコ派ですか!?たけのこ派ですか!?」
「はあ!?」
「「「(コーチが捕まった)」」」
「だーかーらー!キノコ派ですかたけのこ派ですか!?」
「は?…は?」
「(二度見ならぬ二度聞き)」
「(くそっあいつらを止められる人はいないのか!!)」

その時だった。

「「き、清子さん!!」」
「「「(救世主!!)」」」
「!?」
「清子さんは、キノコ派ですか!?たけのこ派ですか!?」
「「「(頼む(みます)」」」
「…」
「「(ドキドキ)」」
「…どっちでもいいから、早く片付けたら」
「「!?」」
「「「(よっしゃあああ)」」」
「…じゃあ片付けしろよー」

清子さんの一言で呆気なく幕を閉じたキノコたけのこ戦争。
だが、わたし達はまだ知らない。
田中と西谷が密かな野望を持っていた事を。
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -