面倒事が、10と2つ
(皆さんが)待ちに待った修学旅行当日。
東京駅には椚ヶ丘中学の制服で溢れてた。
前日に言われた場所に向かうとE組の何人かがいて先に居た。
ちなみに、A〜D組まではグリーン車でE組は普通車。
ヒエラルキー、ここにあり。
ふと、新幹線を見ると潮田サン。
と、懐かしやのお二人。
潮田サンに嫌味を言うあたり、なんやかんやで好きらしい。
ざわめきが起き、そちらに視線を送る。
その中心はレオパルド柄のコートを着たイリーナサン。
修学旅行で目立ち過ぎである。
「ビッチ先生、何だよそのハリウッドセレブみたいなカッコは」
「女を駆使する暗殺者としてはこのくらい当然よ、それに狙ってる暗殺対象に誘われるって結構あるし良い女は旅のファッションにこそ気を遣うのよ」
グラサンを外して言う。
が、そこはE組のメンバーだ。
暗殺対象に誘われてないよね、などのツッコミが炸裂。
「烏間サンに見つからない内に着替えることをオススメするす」
だが、時すでに遅し。
烏間サンが凄い形相でイリーナサンを睨んだ。
クラスの出席を取りながら、だが。
「目立ちすぎだ。脱げ、着替えろ」
新幹線の中。
ふと、あの目立つ巨大がいない事に気がついた。
後から来るのかと思い窓の外を見る。
すると、
「烏間サン、殺せんせーが窓にへばりついてるす」
「!?」
つい先程、烏間サンが一般人も居るから目立たないようにとクラスに釘を刺したばかりだ。
殺せんせー(電話越し)曰く、駅中スイーツ買っていたら乗り遅れたらしい。
「いやぁ疲れました、目立たないように旅をするのも大変ですねぇ」
「修学旅行にそんなでっかい荷物持ってくんなよ」
「てか、国家機密がこんな目立ってちゃヤバくない?」
「変装も近くで見たら不自然でバレバレだし」
皆さんの会話をよそに、気になるモノを発見。
殺せんせー並に目立つ存在。
もしかして、もしかしなくとも………
「まずさ、すぐ落ちるその着け鼻から変えようぜ」
「おおっ…すごいフィット感!!」
「顔の曲線と雰囲気に合うように削ったんだ、オレそんなん作んの得意だからさ」
突如、開く新幹線のドア。
その向こうから牛柄の小さな影が走ってきた。
「ランボさん一番乗りだもんね!」
「あ、ランボ、ずるい!」
何か、見覚えあり過ぎる2人だ。
この2人が居るということは…………
「ランボ、イーピン、勝手に行くなよ!危ないだろ!!!」
「オイコラ、アホ牛!10代目を、煩わせるんじゃねぇ!!」
「が、ま、ん…………………うわぁぁあん!」
2人に続いて現れたのはボスと隼人サン。
隼人サンはランボサンを拳骨を落とした。
痛みに我慢出来ずに号泣。
あ、ヤバイ。
このまま放って置いたらバズーカ出しかねない。
そう思い、席を立った。
「メカ?」
「え、メカ!?」
コチラに気付き、驚きの声をあげるボス。
構わず、ランボサンを抱き上げた。
「ランボサン、飴あげるす」
「ぶどう味」
「はいはい」
ポケットをあさってランボサンの大好きなぶどう味の飴を渡す。
コレ渡しとけば、すぐに御機嫌になるから子供って単純だ。
「イーピンも!」
「はいはい」
ランボサンの飴をみて自分も欲しいというイーピンサンにも同じ物をあげる。
謝謝、と中国語でお礼を言ってきた。
相変わらず礼儀正しい。
「お、メカ!久しぶりなのな」
武サンに続いて何時ものメンバー登場。
何時ものメンバーとは、言わずもがなのボスの守護者(恭弥サン以外)と京子サン、ハルサン、リボーンサン以下沢田家居候組。
「お久しぶりす、皆さん」
ランボサンを抱き上げたまま、ペコりとお辞儀する。
そこで、またドアが開く。
そこから現れたのは………
【お久しぶりす】
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