「せき…ざん…」
「突き指した」
「う、うん、見てたからわかるよ?うん?大丈夫?」
「あぁ、」
ラグビー以外のスポーツに関してはちょっと不器用な赤山。
本日は球技大会の種目であるバスケでパスをもらう瞬間突き指をしたらしい。
とても腫れている。
「なんでラグビーボールは受け止められるのに…?」
「大きさが違う」
「そ、そっか?」
「あと赤山投げるシュートよりダンクで行っちゃった方が入るんじゃない?」
「?ダンク?」
「ほら普通に投げてのシュートじゃなくて両手でドーンって感じのやつ」
「…それならやれそうだな」
「え?出来るの?え?突き指したぐらいなのに?」
「シュートぐらいなら突き指は関係ないだろ?」
「?????」
試合に戻り試合が再度始まった。
「トシ!こっちだ!!」
松尾からのパスを次はシッカリと受け取り
「まっ、待って!!赤山!!待って!!」
「ふっん!!」
ピピーーー!とけたたましくホイッスルの音が鳴り響くが、
「トラベリング!今のは点はなし!」
「え」
「タク、両手で持って二歩以上歩くのは駄目なんだ」
「じゃあどうやって動けって言うんだ?」
「ドリブルしろよ!!!」
「もー、赤山、」
「なし子、すまない。ダンクは出来たがドリブルが出来ねえのが発覚した」
「うん、見てたからわかるよ、」
天然だけどちょっと抜けてるけど、
ほんと可愛いわたしの彼氏。