「ううーん、見えない…」
「俺が見てくる、待ってろ」
新学期。
桜が綺麗に舞っていて新入生を迎えている。
そんな中
「お、なし子おはよう」
「ハチくーん！おはよ！」
幼馴染である八王子が後ろから声をかけて来た。八王子はなし子の隣に赤山が居ないことに不思議と思い小首を傾げた
「赤山は？」
「クラス表見に行ってくれてる」
「優しいねえ、」
「赤山は80%くらい純情さとバファリンでできてるから」
「ワーヤサシイあと20%は？」
「雄？」
「あっそ」
適当にあしらう八王子に突っかかろうかと思った矢先また声をかけられた
「おはよ」
「あ！松尾おはよー！」
「タクが居ないなんて珍しいね」
松尾も八王子同様の質問をして来てなんだか笑えて来たなし子は吹き出しながら先ほどと同じ答えを出す。
「クラス表見にいってくれてるんだー」
「優しいなー」
「でしょ？」

「トシ、睦おはよう」
しばらくして赤山が帰ってきて
それぞれ挨拶を返してこちらを振り返った赤山はそれはとても嬉しそうな顔をしていた。
「なし子、今年は一緒のクラスみたいだ。」
「は？え？」
「よろしくな」
「夢かな？」
てっきり今年もどうせ一緒のクラスにはなれないと思っていたから驚きすぎて言葉が出ない。
「？なし子、行くぞ」
「う、うぁはい！！」
とても良い1年になりそうです。