部活始動です
「…タックルされちゃったね〜」
「石清水と熱心に特訓してたみたいだよ?」
帰り道バス停まで八王子と赤山となし子3人で歩いていた。
新1年生が入っての部活が始まってからというもの1年生の中で断トツ元気のいい祇園健次くんは基礎練からではなくタックルの練習がしたいと駄々を初日からこね、呆れた赤山が亀の練習をこなしたら1日5回タックルのチャンスをくれると言い渡したのである。
初日こそ慣れない動きでフラフラだったものの元から筋がいいのか遂に今日足元まで屈み込むタックルを決めたのである。

「背中から行ったけど痛くない?」
「問題ねぇな」
「ほんっと丈夫だよね赤山はー」
すると着信を告げるアラームが鳴る
無言で赤山は携帯を開き内容を確認する。
「…ん」
確認するや否や2人に画面を見せる
そこには分かりやすい差出人の名前と内容。
「そっか、もうそんな時期か」
「早いねぇ…」
「今年こそは、」
それぞれしみじみと感じ歩いて行く。
バス停に着き八王子とはそこで別れる。
「んじゃあハチくん明日ね!」
「睦、1年への伝達は任せた。2年は俺から言っておく」
「了解、2人とも気をつけてね」
八王子はヒラヒラと手を振りながら帰っていった。
バス停から少し離れた駅前まで揺られそこから電車でまた揺られる。
「赤山」
「なんだ?」
「やっと、3年生になったね」
「あぁ、強くなっていこう」
「サポート頑張る」
「頼もしいな」
ギュッとお互いの手を握り笑いあった。



委員会があり部室に遅れて向かっているところに最近見ていなかった後輩の姿を見つけるた。
「あ、江文」
「うっす、」
「やっときたー!今回はなんだったの〜?」
「ちげーんすよなし子さん風邪ひいてたんすよ」
「大丈夫?案外元気そうだけど」
「いやー!マジ死ぬかと思った!」
「あはは、女の子侍らせてるからバチ当たったんじゃない?」
「俺以外となし子さん一筋っすよ」
「ありがとうありがとう。さ、部室行こ」
「うぃーす」
ガラリとドアを開ければ集まっていた部員の視線がこちらに来る。
「ごめーん!遅れましたー!」
「スィヤセーン遅れましたー」
「なし子、慶常の資料ここに置いてある。江文、お前は1週間何してた」
「かーぜっすよ風邪」
「あとで校庭20周」
「ギャー!だと思った!」
「40周」
「40はマジできちぃ…」
そこからFWとBKにわかれてのミーティングに入るところだったが…

「チビだと!!?」
「やんのかコラァ!!!」
「あー!もう喧嘩しないの!!!ちゃんとミーティングしなさい!!」
江文と祇園の喧嘩から伊勢に飛び火し
BKは騒がしくなる。
「なし子、任せろ」
2人の首根っこを掴むとぽいっとそのまま部室の外に放り出した。
「え、あれどーするの?」
「放っておけ」


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