忍たま | ナノ

▽ 三年生

「ふふーん」
四年生への祝福も終わり紙吹雪を継ぎ足しに長屋へ歩いている。
「上級生も終わり次は下級生だな!!」
「三年生は方向音痴が多いからなぁ探すの大変そ」
「教室はどこだーーー!」
「教室はこっちかーー!」
「テメェら動くんじゃねぇぇぇええ!授業始まるだろおぉお!!」
「見つけたな」
「見つけたね」
手綱を踏ん張って引っ張る作兵衛その先には左門と三之助
「よう!お前ら!」
「あれ?七松先輩と苗字先輩じゃ無いっすか」
「籠と笊なんかもって何方へ?」
「いやぁ紙吹雪が足りなくなっちゃってね、補充しに行くんだ〜」
「紙吹雪?補充??」
三之助、作兵衛、左門は順番に小首を傾げる。

「そう!みんなにお祝いしてるんだ〜!」
「お祝い?」
「でも三之助達ここで見逃したら次会えるかわからないしなぁ」
「委員会活動の時じゃあ駄目なんすか?」
「うーーん、折角3人集まってるし…」

「よし!!なら思いっきり高く投げてやろう!」


投 げ て や ろ う ?

小平太の言葉に
サッと顔を青くして作兵衛は持っていた手綱を引き寄せる。
「そ、それじゃあ授業はじはるのでこれで…」
「鐘が鳴るまでまだ半刻あるだろう?何を急ぐ?」
「こ、こいつらの面倒観ながらだとそれくらい早く行動しなくちゃで!」
「何を言ってるんだ作兵衛?何時もはもっとゆっくりいくだろう?」
「お前らが左右に散らばらなければな!!」

「まぁ細かいことは気にするな!」
「「「ぎゃぁぁあ!!!」」」

「すごーーい!鳥みたい〜!!」

「な、なんだアレ…」
「こんな場面予習してないから分からない…!」
「普通人が空に投げられてる所なんて遭遇しないだろ!あぁ!怪我!!してないですか!?」
「ん?浦風に三反田!」
近くに駆けてきた2人に視線を移し
視界に入れた途端三反田の脇に手を差し込みグッと持ち上げる。
「小平太みたいに飛ばすことできなくてごめんねぇ高いたかーーい!」
「ちょ!名前先輩!僕のこと幾つだと思ってるんですか!もうそんな歳じゃないです!」
「へへ〜たかいたかーい!」

「えっと、こういう時は…」
「浦風!予習より実践だ!!」
「えっ、ひょぁぁぁあぁあ!!!!」
「藤内ぃぃ!!!」
先輩に子供扱いを受ける不運を発動したが暴君に天高く飛ばされることを回避できて若干内心は安心している数馬。

「ジュンコ、天気がいいねぇ…なんだアレ」

そして孫兵が鳥の真似でもしているのですかと声を掛けて名前にたかいたかいされるのはすぐ後のこと。




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