顔真っ赤にして否定されても






「明日は1日休みだから!ゆっくり休めよー」

隣にいる茂庭の声に部室にいた全員からはーいという大きな声が聞こえた。部活のTシャツを脱いでシャツに手を掛ける茂庭の背中に悪戯ついでにシーブリーズをべとりと塗り付ける。ひぎゃっという蛙を踏み潰したような声の次にごちりという音と共に走る鈍い痛みに頭を押さえる。そのまましゃがみこみ顔を見上げるとふるふると握りこぶしをした真っ赤な顔で困ったように睨んできた。

「いっ…たー、酷くない?」

「なにするんだ!!!」

「何って、背中に塗ってあげようと思っただけだよ?」

「いきなりするな!」

「はーい、じゃあ塗るわ」

「塗る事は決まってんだな…」

はあ…と諦めたようにため息をついて部室に備え付けされているベンチに俺から背を向けて座る。シーブリーズを手に出してぺとりと塗り付け冷たいシーブリーズが背中の体温に馴染むと全体に伸ばす。背中を撫でる度にぴくりと背中が震えた。

「せんぱーい、俺達先帰りますねー」

「ん、ああ、またな」

「いちゃつくのも大概にしろよー」

「へいへーい」

「いちゃ…!?」

茶化しあうように鎌先達がいうとそのまま部室を出ていった。部屋の中に広がる静寂と外から漏れる喧騒。ふと茂庭の方を見れば耳を真っ赤にさせて口をぱくぱくと動かしてドアを見ていた。それからゆっくりと目線が下に落ちてちらりと伺うようにこちらを見てきた。互いの視線が交わると慌てたように顔を背けて立ち上がろうと腰を浮かせた。…のを制止するように俺の腕が茂庭の腰元に回り、しっかりとだきしめた。頬を茂庭の背中に押しつけるとシーブリーズのひんやりとした感覚が伝わる。茂庭は退けようと頭を押してくるが筋力には少し自信のある俺に、なかなか筋力のつかない茂庭が抵抗しても無駄な足掻きである。

「さ、笹やん、早く帰んねえと…」

「いいじゃんいいじゃん。鍵当番俺だし、他の奴らも帰ってっし」

「ひッ!な、ばっか…!どこ触って…!!」

「イイことしよう?茂庭」

腰に回した手をなぞるように上に動かし突起を撫でる。驚きと快感で膝ががくりと折れたので落ちないように抱き締めて膝の上に乗せる。少し摘むだけでぷっくりと膨れ上がる突起に舌を這わせて吸い付く。大袈裟に肩を震わせて肩を押し退けようとするが少し強めに噛めば甲高い声を上げて手から力が抜け、くたりと俺の方に体重をかけてくる。舐めている方とは別の突起をぐにぐにと押しつけるように弄りながら空いた右手をズボンの中に突っ込んで双丘を撫で回す。自然と腰が浮いて、声を我慢しようと両手で口を押さえ、目が合うときっと睨んできた。

「あほ…ッ!変、態…!」

「その変態に感じてるのは誰だー?」

「ッ!!…ァん…るさぃ…!」

双丘から指を伸ばして後ろの蕾に指を這わせる。通常排泄としてでしか用をなさないにも関わらず散々俺のを突っ込み銜え込ませてたそこは易々と俺の指を美味しそうに銜え込む。茂庭が好きなところを重点的に責めてやればふにゃふにゃになり、いつもの快感を求めて自然と腰が揺れてくる。

「もう三本入ったよ?ほんとはしたくて堪らないんじゃないの?」

「ちがぁ…ッへんた、ぃ…」

「ふうん?じゃ、やめよっか」

「なっ…!」

指を引き抜いてにやにやと口角をあげて茂庭を見る。今にもイきそうなのか膝をがくがくと震わせて悔しそうに唇を噛んでこちらを見てくる。欲しかった反応通りのことをしてくれるので嬉しさが込み上げてきてそのまま唇を重ねる。下唇を噛む歯を舐めて口の中を舌で掻き混ぜる。茂庭の口からは飲み下しきれなかったどちらのかもわからない唾液が伝う。唇を離して、どうする?と相手を見れば無言で背中に腕を回して抱き付いてきた。ベンチに横にならせて上に覆いかぶさる。既に高ぶって堅くなっているモノを取り出して蕾に押しあてると肩を震わせてこれかくる圧迫感に備えてかぎゅっと目を瞑る。ずぷりと先端を挿入すると異物を押し出そうとひだが蠢く。そのまま腰を進めて半分くらいまで入れる。苦しそうに呼吸する茂庭が落ち着くのを待ちながら汗で肌に張り付く髪を梳く。

「もう大丈夫?」

「はっ…ァ平、気ッぅあァ!!」

こくりと小さく頷いて背中に回された指が縋るように肌に爪を食い込ませる。呼吸を見計らって腰を打ち付けるようにして一気に挿入する。魚のように大きく背中を仰け反らせてナカが強く締め付けられる。挿れられた拍子に達してしまったようで腹から頬にかけてがどろどろの白濁で汚れた。茂庭の頬についた白濁をべろりと舐めあげてゆっくりと腰を動かし始める。達したばかりで感じやすいのかナカが食い千切らんと言わんばかりに締め付けてくる。

「ゃぁッ!はや、ぃ…!!待っ、て、ささゃ…ッは」

「じゅーぶん待っただろ…!!俺も限界…」

「ひッぁ!!さッさゃ、ん」

茂庭の片足を俺の肩にかけて角度を変えて突き上げる。声を抑えることも頭に入らないようで必死に俺の名前を呼んでくる。それに酷く欲情してしまいナカの息子が大きくなりまた嬌声をあげた。









「最悪だ」

「悪かったって」

あの後一回じゃ満足できず半無理矢理といった感じで二回目も致してしまった。部活着とベンチは茂庭の精液でぐちゃぐちゃに汚れてしまっている。茂庭は二回もしてしまったことに大層ご立腹のようでじとっと俺を睨んでくる。

「ごめんって」

「腰痛いし喉も痛い」

「寮まで担いでいくから」

「汗とかでべたべただし」

「風呂にも入れてやるって」

「変なとこ触るからいい」

「………触らないよ」

「なにその間」

二人分の鞄を茂庭に持たせて茂庭をおぶる。外は昼間に熱されたアスファルトの熱気と雑木林から流れてくる冷たい風が混ざりあってむわっとした不快な空気だったけれどそこまで気にならなかった。

ちなみにお風呂で第三ラウンドに突入してしまい二週間触らせてもらえず俺だけ練習メニューが二倍になったのは別の話



*確かに恋だった様より
一枚上手な彼のセリフ




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