「劉、知ってるか?日本にいる中国人の間では卵入りカレーたべんのが流行ってるんだぜ」

「そうアルか?」

「そうそう!今度食ってみな!あ、あとな6時の鐘がなる前に帰らないと、こっくりさんがきてな……」

「部活終わるの8時アル!!福井、どうするアル?」

「安心しろ、この学業お守りをもっていれば安心だ」

「す、凄いアル…!!」

今日は部活もないので部室で勉強会……のはずだったんだがなぜか下手な宗教勧誘みたいな嘘をつきまくってる。明日にはこいつも忘れているだろう……いや、忘れてなんかいないな、むしろ実戦しまくって変な奴扱いだし。

そういえばなんでこいつは俺の言うことを鵜呑みにできるのだろうか?〜アルなんて普通おかしいと思うはずなのに、クラスの奴に指摘とかされただろうに…。
女の子に話し掛けなくてはいけないなんて嘘もあいつは信じてる。多分TPOも間違えた覚え方をしているだろう。


なんで、なんで、鵜呑みにできるんだ?

相手をみる。俺なんかより数倍顔の出来はいいし、日本語ではなく中国語で書かれているならこいつのほうが頭もいいだろう。
なんとなくあいての髪を撫で、

「なあ……」

「何アルか?」

「その口調、ただの嘘だっていったら……どうする?」



間。



劉は目を見開き驚いたように俺をみる。そりゃそうだろ、今までやってきたものが全部冗談だったんだから。

「知ってたアル」

「は?」

今なんて?知ってた?ならなんで使っているんだ?

「知ってたアル…氷室に教えてもらったアル、福井が嘘ついてること」

「な、」

「でも、いいアル…福井がそれでみてくれるなら」

「…?どういう意味だ?」

俺が劉を見る?確かにだまされてやんの。と面白がっていたが…それが嬉しいのか?いや、まさか

「福井…」

「なんだ?…っ!!」

劉は腰をあげて俺の顎を持ち、自分の方に引き寄せる。俺と劉の距離は0。なにもできずにただ相手の切れ長の瞳をみるだけ。唇が触れるだけの、キス。それなのに心臓が割れそうになって、顔から火がでそうなほど熱くなった。

劉が顔を離すと寂しそうな顔で俺の髪をすくように撫で


「好きだよ…福井……」







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………うん?あれ??
なんでこうなった?
なんで?こう?
うん、えーと……劉福くださi