「クリスマスなんてくそくらえ………」

俺はため息をつきながらカレンダーをみた。今日はカップル達が愛を伝えあうクリスマスだ。まあ全カップルが愛を伝えあうのかは知らないが。俺だって恋人と一緒に出かけたりあわよくば夜の営みをしたかった。

したかった、つまり願望





















一週間前恋人であるヒロトからメールが届いた。

『ごめんね風丸君!お日さま園でクリスマス会をすることになってクリスマス一緒にいれないんだ!本当にごめんね!』

え、ちょそんな……、俺が一週間後のためにいろいろ用意してたのになんだってクリスマス会なんだよ。お日さま園空気よめ。まあヒロトは園にとってお兄さんな立ち位置だから…なら南雲と鈴野に頼めば……いや、あれに任せられるわけないな………。

俺は本音を隠して返信をした。

『そうか
俺のことは気にするな
楽しんでこいよ』

















……というわけだ。
「(あーあ…せっかく飾り付けもしたんだがなあ……)」
俺の部屋はツリーやらなんやらで飾り付けされて、机には二人分の料理が皿に盛り付けられていた。料理は前もって予約していてキャンセルの仕方がわからなかった。

コンコンッ

窓をたたく音がした。え、ここ二階なんだが、まさかサンタクロー…いやいやそんなものは迷信なのくらい知ってるが………まさか幽霊?聖なる夜にひとりぼっちが淋しくて自殺した幽霊が俺を一緒につれていこうとしてるとか?

「風丸くーん!おーい開けてよー!」

……………
………………ヒロト?

窓を開けるとそこにはヒロトが窓枠にプルプルとぶら下がっていながら笑っていた。地味に怖い。

「………………………………………………何、してるんだ………?」

「何って…サンタクロースごっこ?」

意味がわからない。
ヒロトが限界をこえそうだったのでとりあえず引っ張って部屋の中に入れてやった。服装はごっこというだけあってサンタクロースの格好だった。女物でなかったのは残念だったが…。

「…で、サンタクロースごっこ…ってなんだ…?」

「お日さま園の子供達にこの格好でプレゼントをあげてきたから…んで、怜奈が気を利かせて、ここに連れてきてくれて、………」

怜奈GJ…!



(か、風丸君!?)

(いいじゃん少しくらい)


クリスマスくそくらえなんて
思ったことを忘れ

目の前の赤い髪をなでた




……………………
短いし意味不明゚∀゚