『ヒロト、風丸の部屋に行け!!風丸に馬鹿なこと言っただろ!?謝りにいきなさい!』

とリュウジに半無理やり風丸君の部屋に連れていかれた。リュウジはさっさと帰ってしまい、部屋には僕一人になっていた。

ベッドから風丸君の匂いがして、ひどく安心した。一日喋らないだけで全然違う…

昨日寝てないせいもあり、急に睡魔がきた。風丸君のベッドに横になり、目を閉じた。



「ちょっと無防備にもほどがあるんじゃないか…?」

びくりとして目を開ける。目の前には風丸君の顔。簡潔に言うと、風丸君が僕の上に跨ってる。スッゴいニコニコしてる。

「風丸君…………」

「ヒロト…、ごめんな」

?いきなり風丸君は何を言いだすのだろう。

「ヒロトさ、俺一回振ったけどあれ、嫌がらせ受けてたんだな…気が付かなくってごめん、」

風丸君が僕の髪を撫でる。くしゃくしゃと髪がくすぐったい。

「なんで、その事を………?」

風丸君には言ってないはずだ。

「本人達に聞いたから。大丈夫、もう嫌がらせなんてないから」

風丸君は髪を撫でるのを止めると、唇を合わせてきた。触れるだけの優しいキス。唇を離すと頬や、おでこにキスを落とす。

「我慢して苦しかったよな…」

風丸君が優しい目で僕をみる。もう一度唇を合わせる。ふにふにと柔らかい感触。

「だから、思う存分甘えて?」






後書き