もしも……



すみません血迷いました。
未送信メールフォルダに眠っていたものです。
シリアスではありません。

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「もし……さ、」


本を読むのを中断し声のした方を見ると、珍しく真面目な顔をしたジュダルが僕の方をジッと見ていた。


「………何だい」


いつになく真剣なジュダルの顔に、僕も思わず身構える。


「もし……もしだぞ?」


ピンと張り詰めたこの空気。なんとも息苦しい……。


「もし…………














俺たちの子供が出来たとしたら、名前はなにがいい?」










「」




声を失うとはこういうことを言うのだろうか。

あまりに悪趣味で愚かな発言に、僕は目の前のジュ……いや、目の前の粗大ゴミを冷ややかな目で見据えた。


「なんだよその目は。明らかに人を見る目じゃねえぞ」


粗大ゴミが何かを言っている。だが、ただひたすら


「気持ち悪い」


「だーかーらぁ!!もし、って言ってんじゃねえか!!」


「うーん………
あっ、アリババがいい!」


「なにそれやだ」


「じゃ、シンドバッ……」


「もっとヤダよ!!どうせならもっとこう……二人の愛の結晶みたいな!!」


(………なんだこの人)


必死過ぎて逆に引く。というか、やっぱり気持ち悪い。


「例えば?」


「例えば……ほら、ジュアラとか、ジュジンとか…」


「センスの欠片もないね」


「あっ…あと、ジュダアラなんかいいんじゃn「アラジュ」」


「…………へ?」


「アラジュがいい」


「いや、それは……」


「アラジュがいい」


「だからそれh「アラジュがいい」」


「アラジュがいい」


「えっ…と………」


「アラジュがいい」


「ア…アラジン?」


「アラジュ」


「わ…分かった!!分かったから………」


「アラジュでいいの?」


ジュダルがコクコクと頷くと、アラジンの口元がみるみるうちに歪んでいった。


「へぇ、そう。
じゃあ………さ、」


ゆっくりと、だが確実にジュダルを床に押し倒しながらアラジンはジュダルに跨る。

そして、耳元で一言














「僕と子供……つくってみる?」












「えっ、ちょ………」



「僕との子、欲しいんでしょ?」



「だからそれはもし、って言って………えぇぇぇ!
待って!!ホント待って!!」


体格差はかなりあるはずなのに、何故かアラジンを押しのけることができない。
おかしい……おかしいおかしい!!


「それで抵抗してるつもり?ジュダルって可愛いね」


「いや、あ…ちょ……まっ………」


「大丈夫、優しくするから」


「ちょ、やっ……



うわあぁぁぁぁぁぁぁぁ
















ぁぁぁぁぁぁぁあ!?」




飛び起きて周りを見渡す。が、アラジンの姿は確認出来ない。




「夢………?」




目から自然と零れる涙を拭い、俺はベッドの上で独り膝を抱えて顔をうずめた。










「夢でよかった…………」










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妄想は程々に







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