任務を終えて日本から帰ってきたのが1日前深夜2時。時差ボケと疲労により城の玄関でぶっ倒れた。それから丸1日意識がなくて目が覚めたら日付が変わっている。なんてことだ。しかも身を包むものも血塗れた隊服から綺麗なパジャマになっているし寝ているのは自分のベッドではないか。


部屋の前を通り掛かった馴染みのメイドさんに話を聞けば、運よく起きていたスクアーロが意識のないあたしを見つけ部屋まで運び、着替えて寝せるよう頼んできたとのこと。
お礼を言いにスクアーロの部屋を訪ねると真っ赤に腫らした頬を湿布で冷やしている彼がいた。なんとあたしの代わりに報告書を出しに行った際ボスにこれまた素敵な施しを戴いたらしい。飛行機で報告書仕上げといてよかった。これ以上遅れていたら頬を腫らしていたのはあたしだったことだろう。ってそんなことじゃなくて!

驚くべきはこの同僚である。なんて親切なのスクアーロ!ただの喧しいカス鮫というこれまでの認識を改めなければ。色々含めてお礼と謝罪を口にすれば「気にすんなあ、それよりしっかり休めたのかあ?」だって!うううわあなんだこれ!優しい!後光が眩しいよスクアーロ!腫れた頬をさする姿が無性に愛しく見えてきた。どうしようベル、どうしようボス、あたしまさかのカス鮫に惚れました。とりあえず談話室辺りにいるだろうルッスーリアに相談するとしよう。





(by Aコース)
090728

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