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朝の出来事は色んな所に波紋を広げた。一番はテニス部レギュラーに対してだろう。食事を終えた私は図書室へ来ていた、もちろん本を返して借りる為である。しかし、図書室と言う場所でピン と来るお嬢様方は多いと思う、そう、目の前に開眼して仁王立ちの男。柳蓮二と遭遇する確率がもっとも高い場所でもある。まぁ、幸村くんと行動する様になってからを考えると接触して来るにしては、遅過ぎる気もするが、まぁ私にはあまり関係ないのでとりあえず今は、ガンでも付けて先手を取っておこう

『何か用?今朝の事だったら私知らないから。瀬楽と幸村くんが勝手にした事よ。私からの影響だ〜とか言うのは無しにして頂戴ね』

「俺を他の奴等と一緒にするな」

『あら、そう?なら要件言って早く私の前から消えてくれない?目障りだから』

「…お前“達”は何を考えて行動している?」

『それはどう言う意味でかな?』

「“色々”だ」

『…』

何とも恐ろしい男だ、柳蓮二。何処まで含めての言葉なのかを計り間違えれば、今後こちらの動きが狭まってしまう。相手にヒントを与えてしまう恐れもある。このフザケタ世界を作って遊び場に変えてしまったあのクソ神が、何処の誰の体に入っているかも分からない以上むやみやたらに情報を露見するのは止めなければならない。そうしないと裏で動いている仲間に申し訳が立たない、なので無難な答えを伝えておこう

『私は何も考えはいないさ。ただ君達が仕掛けて来るからそれを“暇潰し”程度に返り討ちにしているだけだよ。弦一郎もジャッカルも私のそれをただ見ているだけで、別に目的何てないんじゃない?知らないけど』

「…」

一様共通の目的はあるが、達成させるまでの経路は人それぞれに任せてある為。実際にどう仲間達が動くのか、私は知らない。大まかには決めたけどね。だから皆自由に動いている。なので嘘は言って居ない。本当の意思は本人達にしか分からないのだ。それを伝えれば何か深く、考え始めた。次は移動教室の為、幸村くんがお迎えにやって来た

「槇火紫さん、調理室に向かおうか。あれ?蓮二。ここで何やってるの?」

「いや、本を返しに来ただけだ」

「ふぅん、そう」

『行きましょうか』

「そうだね」

幸村は深く追求する事無く、斬奈の後に付いて図書室を出て行った




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