女子が可愛すぎます
英語の先生の1件で、瞬く間に斬奈は女子の間で有名人と化して行った。依頼した女子が斬奈の対応を話したお陰で一気に女子の中では頼れる存在となった様で、斬奈の学校生活はガラっと変わった。
Act07≫Masu Sugi cute girls
『おっはよー!諸君!!』
「「おはよう!斬奈ちゃん♪」」
元気良く斬奈が教室の扉を開けて中に入って来れば、教室に居た女子達は黄色い声援の様な声を出して斬奈の登場に沸いた。斬奈もそれが嬉しい様で同じ様に挨拶を行う。席に着くまで女子に声を掛けられ上機嫌の斬奈はニヤニヤしながら自分の席に着いた。
『おはよう!諸君!!!』
「…朝から、元気だねぇ。斬奈は。」
『あら?臨也くん。おはよう♪』
「気持ち悪いよ。」
『えー。』
上機嫌の斬奈のテンションについていけない隣の席である臨也は、軽く鼻で笑って斬奈に声を掛けた。しかし、斬奈は超絶笑顔で臨也に挨拶をすれば、気持ち悪いと一刀両断され、少しふて腐れていた。教科書を鞄から取り出して机の中に直していると、頭上に影が出来、顔を上げるとそこにはまだ眠そうな静雄の姿が会った。
「よ。」
『おはよう、静雄。』
「…。」
「うん?どうしたの??静雄。」
「甘い香りがする…。」
「え!?ラブ臭??」
「言い方酷くない?それ。」
『あぁ、多分コレでしょ?』
「「え、無視??」」
軽く挨拶をすれば、静雄はじっと斬奈を見つめボソッと呟いた。その呟きに新羅が反応すれば栗太郎がツッコミを入れる、しかし、斬奈はそれを完璧無視した形で話しをすれば、新羅と栗太郎の声がハモる。斬奈は静雄が何に反応したのかを瞬時に理解した様で、鞄の中から綺麗な包みを取り出して机に広げた。様々な形が作られたクッキーが出て来た。
「どうしたの?これ。」
『貰った。』
「後輩や同学年から貰っていたよな。」
『そうそう。』
「何、ドタチン。ストーカーとかしているの〜??」
「ち、違う!た、たまたま。見ただけだ。」
『そうだよ。京平は今日朝一緒になっただけだよ。ストーカーなら臨也でしょ?人の家探そうとしているのは。』
「臨也…、お前。」
「なーんだ。バレてんだ。」
『近所の人達には事前にこちらからお願いしているから、聞いても無駄だよ。』
「だろうね。聞いても皆“知らない”の一点張りだし。」
「ってか、普通に学校でそんな話するなよ。」
『大丈夫よ。別に警察沙汰になっていないんだから。』
「おいおい。」
栗太郎の疑問を聞きながら斬奈は単刀直入に一言で答えた。それは分かると言った顔をしていれば、小説を読んでいた京平が代わりに事の詳細を述べた。京平と斬奈は下駄箱で会い、一緒に行こうと言っていた矢先に、後輩に斬奈が捕まり京平とはそこで別れた。先ほどからニヤニヤしていた臨也がそう言えば、斬奈は鼻で笑い。犯罪行為っぽいのをしているのはお前だと伝えれば、悪そびれた様子もない状態で臨也が答えれば栗太郎の言葉を軽く奈合して1枚クッキーを口に入れた。口の中で広がったココアの味を堪能していれば。席に着いた静雄はクッキーから目が離れない様で居た、斬奈は苦笑しながら静雄に1枚手渡した。
『静雄も食べる?』
「え、いいのか??」
『どうせこの量じゃ全部食べきれる自信がないし。』
周りもどう?などと栗太郎達にも勧めた。勧められるまま栗太郎達はクッキーを食べながら朝のHRの時間まで過ごした。
♂♀
『やばい!!!』
「どうしたの?斬奈。」
『お弁当が行方不明に!!!』
「素直に忘れたって言えば?」
『UMA的な雰囲気でそう言ってみただけだよ。臨也。分かっているよ!忘れたよ!!これでいいんでしょ!?』
「うん。」
「なら、静雄達と一緒に購買に行けば良かったな。」
『何故もっと早くに気付かなかった!!私!!!!』
「あ、あの!!」
「「『?』」」
4限目の授業を終え、斬奈達はお昼の用意を行っていた。鞄の中から弁当箱を取り出そうと中を探していると、途中で手が止まり斬奈は叫んだ。席を立って屋上に向かおうとしていた臨也と京平は斬奈の声を聞き振り返った。事情を知った京平はどうするかと考えて居れば、考え事をしていた斬奈の意識を戻す様に大きな声がして声のする方を見ると、可愛らしげな女の子が数人居た。頬を少し染めている所を見て斬奈は臨也か京平のファンの子達と確信をした。
『呼ばれているよ。臨也、京平。』
「いや…。」
「てか。」
「私が呼んだのは槇火紫斬奈先輩です!」
『え?私??』
「はい。これ、料理実習で私達お弁当作ったのでもし良かったら食べて頂けませんか?」
『もちろん!!』
「ホントですか!?」
『当たり前だよ〜!!!』
臨也や京平は少女達と同じ様に見つめられている本人を見れば、少女達は斬奈の名前を力説しながら言う。驚きながらも斬奈は少女達から弁当を受け取り、アドレス交換を行って、栗太郎達の待つ屋上へと向かった。屋上に入るとベンチに3人が座っていたのでその前に自分達も座った。膝の上に広げた弁当を見て栗太郎が質問をした。
「それ、どうしたの??」
『乙女達が私の為に作ってくれたのだよ。やっぱり女子は可愛いね〜♪♪』
D「…。」
(おっさんか!!!)
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