柳とポケモンバトル
「もしもーし、柳先輩聞こえますか?」
『ああ、聞こえている。散歩は終わったのか?』
「はい!ハンもジンも…あれ?いない。お水飲みに行ったみたいです」
『そうか。飛川も水分補給は済ませたか?』
「今飲んでます。あ、今日はトゲキッス連れてきてるんですね…」
『ああ。最近あまり使う機会がなかったからな』
「麻痺撒き嫌ですねー。私のパーティ素早さ重視なのに。あ、そういえばこの前の練習試合どうでした?」
『俺たちに死角はない。当然全勝したさ』
「さっすが柳せんぱ…わー!私のウインディが…!」
『ふっ…余所見はしない方が賢明だぞ』
「なんの、そっちが麻痺撒きならこっちは混乱でいきます」
『…クロバットか。あまりいい思い出はないな』
「『うちの子強いんで』」
『とお前は言う』
「トゲキッス落ちましたよ」
『………』
「げっ!ガブとかガチじゃないですか…!」
『…クロバットのスピードを抜けないことは計算済みだ。そして飛川が“妖しい光”を選択する確率、79%』
「じゃああえてのアクロバットで」
『………』
「やった!急所!さっすがうちの子!」
『ならば次はこいつだ』
「今度はピカチュウとか…柳先輩相当クロバットが嫌いでしょう?」
『データに基づき、パーティを編成したまでだ』
「とりあえず混乱で!」
『ああ、そういえば仁王にゲームをするのかと聞かれたんだが』
「昨日私が話したからですね、たぶ、んー!外れた!死ぬかと思った…!」
『相変わらずの強運だな』
「いやでも混乱で動かれたからそうでもないかと…どっちがいいかなあ」
『クロスポイズンか。だがそれでは火力が』
「あ!」
『急所、だと…』
「わー!やった!やっぱりクロバットつよーい!」
『…飛川、クロバットの持ち物はピントレンズか?』
「最初のトゲキッスで使ってたじゃないですか。ひこうのジュエルですよ?」
『…理屈じゃない』
「だからゲームは面白いんです!」
柳とポケモンバトル
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