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禍転じて福と為す?


 春になると変な人が増える。誰が言い出したかは分からないけど、実際そうかもしれないと感じている。冬服よりも薄着になった分だけ開放的になるのか、それとも寒くて出歩かなかった人が暖かくなったから外に出るようになるのか、理屈は分からないけどとにかく、変な人は増える。

(やだなぁ……)

 新学期が始まり、上着に隠れていた大きなおっぱいが衆目に晒されるようになったせいか、駅や電車でちらちらと向けられる視線に背筋がぞわぞわする。年中寒ければこんな気分を味わわなくて済むのに、と思いつつ寒いのは苦手で、冬の間は早く暖かくなれと願っていたものだった。

 去年も一昨年も、年に数回、痴漢に遭っている。大体は春か夏、寝坊して満員電車に乗るはめになった時だ。
 なんで私がこんな目に、と思う。名前も知らないおじさんの性欲を満たすために生きているわけじゃない。だけどそういう人たちはずる賢く、わざと触っていない風を装って手の甲や腕を押し当ててきたり、もしくは股間を擦り付けてきたりするから、助けを求めたり通報しても、故意でないとして逮捕されないだろう。
 私の胸やお尻がもっと小さくて、顔つきがキツくて弱く見られない容姿だったなら、こんな目にはあっていなかっただろうか。狡猾な痴漢は、たとえ美人でなくとも、気弱そうで泣き寝入りをしそうな女を狙うのだ。
 痴漢にあうと、悲しくて悔しくて惨めで、少なくともその日一日はどんよりと曇った気分で過ごすことになる。

 私にできることは、なるべく寝坊をせずに満員電車を避けることと、うっかり遅れてしまった場合にはわざと長ジャージを穿いていき、痴漢を牽制することくらいだ。だけど。

(今日はどっちもできてません……!)

 花の金曜日。ジャージは学校に置きっぱなしにしてしまっていて、且つばっちり寝坊して満員電車に乗り込んでいる。せめてスパッツを履きたかったけれど、探す時間もなく、そもそもスパッツ有りでも普通に触られるのであんまり意味はない。
 一応鞄に防犯ブザーを忍ばせてはいるけれど、鳴らすにはかなりの勇気がいるので、未だに使えたことはない。間違えたふりをしてケータイから大音量で音楽を流すほうが、後腐れがなくていいだろうか。でもそんなこと咄嗟にできないよ。
 鞄を抱きかかえて、目立つおっぱいをできるだけ押し潰す。ドアの開閉のたびに波打つ人に押されて、少しずつ座席前のほうへ追いやられていく。嫌だなぁ、周りが男の人ばっかりだ。女性専用車両はこの時間は満杯で乗れないし、女性がそっちへ避難しただけ普通の車両の女性率が下がって、男の人に囲まれる確率が上がっている気がする。

『篠森、篠森でございます。お降りの方を先にお通しいただき、順にご乗車ください』

 ここは別の路線へ乗り換えができるハブ駅。乗り降りの多い駅特有の案内を聞きながら、この時間が何事もなく過ぎ去ることを願うように俯く。人の熱気で息苦しく、つり革も掴めないで、人波に揉まれてふらつく。あと二駅、早く過ぎますように。
 そんな私の祈りを嘲るように、事は起こった。

「……!」

 電車が発車する時の揺れに合わせるように、誰かの脚が私の膝に割り入った。太腿に挟まるように脚を押し付けられ、やがてお尻に腰を当てられる。
 まだ、事故かもしれない。息が詰まるのを感じながら、鞄を抱き締める腕にぎゅうっと力が入る。
 だけど期待むなしく、私の足の間から誰かの足が退くことはないまま、一駅過ぎた。乗り降りの少ないこの駅では、渋々という体でドアが開き、すぐに閉まる。お尻に当たっている部分が、少しずつ硬くなってきている気がする。

(や、やだっ……気持ち悪い……っ!)

 恐怖に身を強張らせて、目に涙が溜まる。
 なんで私がこんな目に。なんで私が。なんで。
 思考力を失った脳は繰り返し恨み言を吐くだけで、打開策を提案してはくれない。防犯ブザーのことなんて飛んでいたし、ケータイなんてもっと無理だ。

(はやく、早く着いて、お願いします……!)

 長すぎる一秒を、早く早くと唱えながら、過ぎ去るのを待つことしかできない。時折擦り付けるように動く足に虫酸が走る思いをしながら、悲鳴を上げることもできない自分の弱さに嫌気が差す。

『まもなく学園前、学園前』

 そのアナウンスに、はっと顔を上げる。

「降ります、降ろしてください!」

 開く予定のドアのほうへ向かって、そう声を上げる。まだ電車は止まっていないのにフライングでそんなことを言った私へ、周りから白い目が向けられる。だけどそれで、足の間の気味の悪い物体が引っ込んだ。
 仕方なさそうに前を開けてくれる同乗者の人たちに、すみません、すみません、と謝りながらドア近くまで行かせてもらう。そうしてようやく痴漢から離れることができて、やっとまともに息ができたような気がした。

『学園前、学園前でございます』

 ドアが開くや否や、鞄を抱いた格好のまま矢のように飛び出して、改札へ続く階段を駆け上がった。周りの人たちは、私がよっぽど遅刻しそうなのかとやっかみの目で見るけれど、私は滲んだ涙と解け出た鼻水をずびずびとおさめることに必死で、そんなことを気にしている余裕はなかった。




 そして授業が終わって帰り道。金曜日なので毎週恒例の連行をされながら、「実は今日痴漢にあって、」とサスケ君にぽろっとこぼしてしまった。

「は……?」

 今日はいやに暗い顔をしてるな、と言われて反射的に出てしまった愚痴に、サスケ君は一瞬困惑したような表情を浮かべた後、ぐわりと顔を歪めた。射殺さんばかりに私を睨み付ける目には、怒りの色。

「なに俺以外の男に触られてんだ」
「え、ええ?」

 怒られるの私なの!?
 突然向けられた激しい怒りに、困惑して後退りする。その私の手をサスケ君はガッシと掴んで、ズンズンと早歩きしていくので、私は引きずられるままに付いていくしかない。これはあれか、慰めエッチならぬお仕置きエッチされるのではなかろうか。普通に嫌なので僅かに抵抗しながら歩く。

「や、やだぁ、勘弁してぇ〜!」
「うるさい。黙ってついてこい」
「ヒエ……」

 鬼の形相で睨まれて、『病院に引きずられていく飼い犬』の様から、『狼に首根っこを咥えられたウサギ』のごとくなり、ほぼ無抵抗で連れられていく。駅に向かう道を逸れたので、たぶんラブホテルに行くのだろう。
 ううう、私のバカ。サスケ君に話したらこうなることくらい予想がついただろう。慰めてもらえるとでも思ったのか。そうだよ希望的には慰めてほしかったよ。でもこれが現実だよ!
 心の涙を拭いつつ、だけどこれで気が紛れるのならそれでよかったのかもしれない。サスケ君がそこまで考えているとは思えないけど、私はこのまま流れに身を任せることにした。




 ホテルに着いて、本来未成年は利用できないはずなのに、全く客を見ていない受付前を素通りする。販売機で部屋の鍵を取得し、サスケくんに引きずられながら、ずいずい奥へ入っていく。
 ホテルへ来るのは二回目だ。一回目は初デートのとき。自宅連行で事足りるから、わざわざお金のかかる場所へ来る必要はないのだろう。

 部屋へ着き、荷物を放ってすぐに脱衣場へ連れていかれる。サスケ君がバサバサとブレザーやワイシャツなどの服を脱いでいくのに続くように、私も制服のボタンを大人しく外していく。一緒にお風呂に入るのももちろん初めてではないけど、明るい場所でお互いの裸を見るのはなかなか慣れるものじゃない。
 バスルームへ連れ込まれ、シャワーヘッドから水を出し、それを頭から掛けられる。

「ひゃあっ! つっ、つめたい!」
「湯になるまで待ってられるか」
「さ、さ、さむいよ」

 真夏でも冷水をいきなり被るのは勇気が要るのに、まだ春先の時期にコレは凍えてしまいそうだ。咄嗟に両手で体をさするようにするけれど、意味のある行動とは思えない。

「どこをどうされた」
「うえうう、ま、ま、まって、」
「早く言え、さっさと!」

 サスケ君はイラついた様子で、冷たい水を吐き出すシャワーヘッドを適当に私の身体へ沿うように動かしている。私はその水の冷たさに、まともに話せる状態じゃない。掛けられていなかった場所に水が当たる度に逃れるように体を反らして、わーわーと悲鳴を上げる。

「や、や、やめてよぉ、しゃ、しゃべれないから!」
「チッ」

 サスケ君に背中を向けて、カチカチと歯を鳴らしながら体を丸める。抱くように両手で体を守るけれど、すでに奪われた体温は戻ってこない。強張った体はぶるぶると小刻みに震えている。
 そこまで懇願してようやく、舌打ちをしてシャワーを当てるのをやめてくれた。それから温度を確認するように自分の手に水を当てて、湯になるのを待つようにしている。
 腕からこぼれないようにおっぱいを抱えながら、ゆっくりとサスケ君へ振り返る。相変わらず眉間のしわは深く、口元も歪んで不機嫌を露にしている。寒さに震えながらも、それへ向かっておそるおそる『どこをどうされた』かの説明を始める。

「ええと、満員電車で」
「寝坊してんじゃねえ」
「はい……。後ろから、足の間に誰かの足が割り込んできて」
「足?」
「うん、どけてくれなくて……お尻に腰も当ててきたの。そのまま一駅以上……」
「…………」

 これを聞いたサスケ君はまた盛大に顔を歪め、目を三角にし、眉を吊り上げ、歯を剥いて、怒りそのものの表情を浮かべる。怒気で炎でも吐き出しそうなほど重い息をゆっくりと吐いて、棚のスポンジを引ったくる勢いで取った。

「こそぎ落としてやる……」

 怒りに光る目で私の脚を睨み付け、再びシャワーを向けられる。ビクリと反射的に怯えるけれど、すでに水は温かくなっていて、むしろ温度差で熱いくらいだった。

「あっ、あつ、あつつ」
「逃げんな、洗われろ」

 ボディーソープをワンプッシュしてスポンジを泡立てる間に、後ろを向かされる。冷やしてから熱されて赤くなった太腿を、それでゴシゴシと擦られる。力が強くて痛いくらいで、だけど私も痴漢に触られたままでは気持ち悪かったので、それを甘んじて受けることにした。

「い、いたいよサスケ君」
「うるせえな」

 スポンジで何度も擦られたお尻がひりひりする。だけどその痛みは、『サスケ君にとって私が他人に触られたことはそれだけ腹立たしいことだ』という証でもあって、そう思うとなんだか嬉しくなってきた。

(前にお兄さんに迫られた時も、ものすごく怒られたもんなぁ)

 脚を広げさせられて、内腿も洗われる。やっぱりゴシゴシゴシと強く擦られて、ひりひりしてくる。愛なのか、単に所有物を汚されたことへの怒りなのか、微妙なところだけれど、両方織り交ぜられているんだろうとやや前向きに捉えておくことにした。



 摩擦で赤くなった脚とお尻。両目を覆うように制服のネクタイを巻かれ、赤いお尻を晒すようにベッドで四つん這いにさせられる。お風呂場で付けられた歯形の痛みが、腕や肩、脚やお尻からするから、サスケ君に見えている景色は相当イヤらしいものだと思う。

「お前の体は誰のものだ?」
「(私の、)……サスケ君の、です」

 一瞬浮かんだ、サスケ君の望む答えでない反抗的な言葉を飲み込んで、大人しく正解を答える。すると後ろに突き出しているお尻をパシンと叩かれ、「そうだ」と低い声で言われる。

「それを他の男に触らせたんだから、お仕置きが必要だよな」
「……」

 さすがに肯定する気が起きなかったので黙っておく。私は悪くないもん。触ってきたほうが悪いもん。
 それを感じ取ったのか、サスケ君はお尻を撫でるように手を滑らせ、また軽く叩いた。

「俺以外の男に痴漢された気持ちはどうだ」
「そんなの、……嫌だったよ、気持ち悪くて……泣きそうになったよ」

 思い出したくもない。年に数回は痴漢に遭ってしまうけれど、慣れることは絶対にないと言い切れる。たぶん毎回違う人で、『魔が差した』なんて気軽な気持ちでされているならたまったもんじゃない。どんなに善良そうな見た目の人でも、男性というだけで距離を取りたくなる。そういう経験だ。

「そうだよな。俺以外に触られて嬉しいわけはないな」
「……」
「だったらなおさら、触られてんじゃねェよ!」
「っ!」

 怒りで濁った声音で叫び、またお尻を強く叩かれた。目隠しのネクタイの下で、痛みに涙が滲む。なんで私が痛い目にと、思わなくはない。
 だけど不思議と、悲しくはなかった。

「お前に触れていいのは俺だけだ!」

「お前を泣かせていいのも、俺だけだ!!」

 激しい独占欲をぶちまけるように、狭いナカへ前戯もなしに勃ったモノをねじ込まれる。ソレはいつもよりやや柔らかいけれど、衝撃と圧迫感に唸り声が漏れる。

「あうっ、うぅ、」
「それを解らせてやる、カラダに教え込んでやるッ」
「んぅ、ィ、!」

 まるで支配するようにナカを蹂躙される。摩擦を少しでも和らげるように、遅れてぬめる液体が溢れてきた。ジュグジュグと水音がし始め、揺れるおっぱいが痛くなるほど速すぎるピストンにも、少しずつ快感を覚え始める。

「ンンッ、ンッ! アッ!」
「お前は誰のものだ、言ってみろ!」
「アウッ、あ、サスケく、のです、ッ!」
「そうだ、俺のだ、! 俺のものだろうがッ!」

 繰り返し確認するように、何度も同じ事を言わされる。怒り叫ぶサスケ君の声音に、悔しさが滲んでいるような気がして、また嬉しくなってしまう。
 まさか私が、痴漢に遭うなんて思ってもみなかったんだろう。世間ではある、という事象が、まさか私に降り掛かっているだなんて、想像もしていなかったんだろう。そして私が痴漢に遭うのが初めてではないことなんて、きっと逆立ちしても思い付かないんだろう。そのくらい、寝耳に水で、青天の霹靂の、驚くべき事実に、想像力の足りなさを悔やみ、苛立ち、怒り、こうして暴れているのだと思う。
 目隠しで見ることのできないサスケ君の表情を想像して、怒りと、それから悲しみに歪む顔に、ナカがじんじんしてくる。

「ンアッ! ア、サスケく、!」
「、ッ!」

 発散するように、そのまま射精に至ったようだ。突き上げるような律動が止まり、散々揺さぶられた頭をベッドに降ろす。ゼエゼエと息をしながら、絶頂に至りきらなかった体を横たえて、目隠しで真っ暗なままの視界を閉じる。あんな乱暴なセックスで、嫌な気持ちにもならず、ましてやこんなに気持ちよくなるなんて、日頃の調教の賜物だな、と呑気に思う。

 一時間の『ご休憩』を終えて帰路につく。至るところに付けられた歯形やキスマークは辛うじて服の下。だけど洗い擦られて赤くなった太腿はスカートに隠れきらず、座るとひりひり痛いので壁際で立ったまま電車に揺られる。今晩はうつ伏せで寝よう。
 サスケ君は周りを警戒するように目を鋭くさせていて、その様子にやっぱり嬉しくなってしまう。サスケ君は認めないだろうけど、これが愛でなければなんなのだろう。あいたっ、なんですかっ、にやついて悪いんですかっ! いたーい!




 そんなことがあって、週明けの月曜日。今日は寝坊をせず、いつもの少し空いた時間の電車に乗れた。乗り込んだのとは反対側のドアの方へ歩いて行き、若者らしく座席には座らないで、ケータイでSNSをぼんやりとチェックする。美味しそうなパンケーキの写真だなぁ。
 次の駅に止まり、向こう側のドアが開く。乗客が乗り込んで、あまり待たずにドアが閉まる。電車は再び動き出し、慣性で置いていかれそうになる体を繋ぎ止めるように、ドア横のバーを握り直した。今度はカラフルなマカロンの写真を見つけて、朝から誘惑だらけで困ったもんだと思いながら自分の身体を省みる。今日こそは間食をやめよう……。

「おい」
「! は、はえっ」

 聞き慣れた声が後ろから聞こえて、驚いて顔を上げて振り向く。
 サスケ君だ。ブレザー姿で鞄を肩に掛け、音楽を聴いていたのかイヤホンを片方だけ外している。
 朝の電車で顔を合わせることはほとんどなく、電車の時間が違うというよりは、たぶん私を見かけても離れるようにしていたか、わざと別の車両に乗るようにしていたのだと思う。サスケ君のほうが私よりも二駅早く電車に乗っていたはずなので、こうして話しかけてきているということは、私の地元駅が過ぎてから、わざわざ私を探して歩いてきたということなのだ。
 ケータイをいそいそと片付けながら、驚きと嬉しさを隠しきれないで問いかける。

「ど、どうしたの?」
「……チッ、お前はそもそも警戒心が足りねえんだよ」

 いや、今は空いているから油断しているだけで、混んでいる時は警戒しているよ。まあするだけ無駄なんだけど。
 ん? そんな話が出るということは、もしかして痴漢に遭わないように一緒に登校してくれるつもりなんだろうか。

「もしかして、」
「じゃあな」

 私が期待に目を輝かせて問いかけようとしたら、サスケ君は踵を返してしまった。ええ、なんで? 離れるの? やっぱり一緒に居るのは不本意なの?
 悲しみに心の涙が滲みかけるけれど、思っていたよりは離れないで、同じドアの反対側のバーの前で立ち止まった。ギリギリ他人のふりができる距離で、すぐに手の届く範囲。イヤホンで両耳を塞いで背中も向けられてしまったけれど、私が助けを求めれば庇える距離だ。

「…………」

 自惚れても、いいな、これは。
 サスケ君は素直じゃないけど、ちゃんと私のことを大事に思ってくれているんだなぁ。
 あの日はサスケ君の家に帰ってからも、縛られたり叩かれたり噛まれたりと散々いじめられたけれど、嫌な感じはしなかった。それって、私の『許容範囲』を越えないように意識してくれているってことで、つまりよく観察して気遣ってくれているってことだよね。
 ……と、思ったけど、強く噛まれすぎて血が出た左腕のことを思い出す。ガーゼを貼ったそこを袖の上からさすりつつ、やっぱりそんなことないかな……と思い直す。いくらイラついたからって、これはやりすぎだよサスケ君。


 それからというもの、翌日も、そのまた翌日も、サスケ君は私の乗る車両に先んじて乗っていた。自然と毎日『一緒に登校(仮)』するようになって、ついでにたまに痴漢されるようになった。犯人はサスケ君である。

「オチがおかしくないですかっ!?」
「俺が触る分には問題ないだろ」

 まあ私たちは恋人同士ですけどね?? えっなんですかそこ否定したら触れないですよいいんですかアイターッ!
 強引でワガママなサスケ君に振り回されながら、私は今日も元気にいじめられています。えーん。



(181018)


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