ため息より吐息より



今日も猫に癒されている





我が家にはオスの黒猫がいて、日々家族のことを癒してくれています。

初めて猫を飼ったのは高校一年生の春。
部活で行ったとある場所で子猫を見つけました。
こんな場所に何故。
人慣れもしているしとにかく可愛くてどうしてもほっておけなくなり、家に連れて帰ったのです。
実はあたしは幼いころ動物は苦手で怖いと思っていました。
家の玄関先に野良猫がいるだけで怖くて近づけないのです。
イライラした母がその猫を抱っこしてあたしを追いかけまわしたこともあったくらい。
そんなあたしが野良猫を保護して連れ帰ってきたのだから家族は驚いていました。
猫はすぐ父親を気に入り膝の上でくつろぐように。
それ以来父にべったりでした。
メス猫の彼女はものすごく気の強い性格でした。
ある日母が買い物に行く際抱っこして連れて出たため逃げられたことがありました。
家からは少し離れていたのですが、なんと翌日に自力で帰ってきたのです。
この仔はホントに頭がよかった。
引っ越し先であたしは二階の個室に常にいましたが、あたしが不調になるといつもは一階で父にべったりなのに、二階へ行きたいからドアを開けてとにゃーにゃー泣き続けるのです。
根負けした母が扉を開けると急いで二階のあたしの部屋へやってきて、ベッドの下に。
それからはしばらくの間あたしの部屋で過ごすのです。
もう大丈夫だなと判断するまでは。
高校生の間に弟がオスの黒猫を連れて帰ってきて、自分の部屋で飼っていました。
でも、一年も経たない内に亡くなってしまいます。
遊びに出かけて交通事故にあったようでした。
帰ってきて窓の外から中をのぞいていたので中へ入れるとどうも様子がおかしい。
急いで病院へ連れて行きましたが、病院でそのまま亡くなってしまいました。
力を振り絞って家に帰ってきて、助けてほしかったのだろうなと思うと悲しいです。
それから数年後、引っ越し先で弟がオスの白猫を連れて帰ってきました。
目が赤くて人懐こく可愛い。
どうやら生まれつきの猫エイズだったようです。
遊びに出ては近所の野良猫にやられてケガをして帰ってくる。
免疫がよわいから傷がひどいことになって、いつも病院へ連れて行くのはあたしでした。
入院も何度かしていて毎日様子を見に行くのもあたし。
あたしを見つけると激しく鳴いていたものでした。
彼もまた一年経たぬうちに亡くなりました。
ある朝、ニャーと鳴いて弟の膝の上にきて座り込んだと思ったら、もう絶命してしまったのだそうです。
猫は意外と頭がよいのです。
自分にとっての特別な人の変化には敏感です。
ちゃんと分かっているし、ある意味あざといのです。
うちの黒猫ちゃんは、あたしにべったりではあるけれど、娘や夫を満足させる術もちゃんと分っていてみんなに特別感を振りまいています。
でも最終的にはあたしのところに来るので、そこだけ悔しがる娘。
夫の入院中は毎晩あたしの枕もとで横になり、あたしが眠るのを確認するまで寝ようとしませんでした。
そして退院して帰ってきた日に猫ちゃんは爆発します。
あたしに抱っこを求めてきて一時間くらいずっとあたしに抱っこされていました。
それ以降は毎日抱っこ抱っこのオンパレード。
日中は一人でお留守番が続いたので寂しかったんだろうし、心を開いてくれたのでしょう。
未だに抱っこの要求はあたしにしかしません。
無理やり抱っこされてもすぐ飛び降りています。

猫は適切な距離感であたしを癒してくれているし愛してくれています。
その愛情に嘘はない。
本能であたしを選んでくれたのならもうそれだけでうれしい。
いつも満たされることのなかった愛情面での渇望は猫だけが満たしてくれる。

長生きしてほしいです。





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