無理無理、ウザいもん。
「壱華…?
壱華は…好きな人…居る…?」
私みたいな大きいお子さんが居るとは思えない程に、若くて綺麗なママ。
娘の私に恋バナを振って、もじもじしてるのがヤバい位可愛い。
あれ?
この人、本当はお母さんじゃなくて、お姉ちゃんなんじゃないか?
可愛い過ぎんだろ。
「ママ…急にどうしたの?」
「あのね…市は長政様と…結婚したの…17歳だったの…
壱華も…もう17歳だから…市、ドキドキ…」
ドキドキって!
一見無表情で抑揚の無いママだからこそ、その台詞がなんと可愛らしいことか!
あーあ…
ママ、なんでこんな可愛くて美人なのに、パパなんかと結婚したんだろ?
パパ、顔は良いんだけどなぁ…それ以上にウザいんだよなぁ…
「壱華…?」
「んー…理想の結婚相手とすればぁ…」
「、だ、誰…?」
恐る恐るといった感じで、コクリと喉を鳴らしたママ。
やっべ、マジ可愛い。
出来ればママと結婚したい。
「えっとね、」
「無論、私だろう!
女子の理想の相手は『父親のような人』と言うのが古来よりの相場!!」
「間違ってもパパみたいな人じゃなくて、のぶりんか片倉せんせーみたいな人。」
「、なんだと!?」
コイツ何処から湧いて出てきやがった。
うるさいし、本当にママは何でコレと結婚したのか。
のぶりん、妹の幸せ考えるならコレは非でしょうに。
無理無理、ウザいもん。
(おのれ片倉…!壱華を誑かすなど悪以外の何者でもない!!)
(長政様…市も、削除…手伝う…)
(ママ、急にどうしたの?)
(壱華は、兄様以外には…やっぱり兄様にもあげない…)
(もうママ本当に好き!!)
(壱華、パパにはないのか!?)
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