「ねぇ。見て見て、クラウド!」








「あぁ。海だな」


「もう!クラウド反応、つまんない。」




仕方がないだろ。アンタと違って俺は










「「興味ない」」


クラウドが肩を竦めながら言うのと同時に鏡に映ったかの様にエアリスも肩を竦めながら言った。



「クスクスクス、言うと思った。」






…アンタはいつも楽しそうなんだ。



「悪かったな」









そんなアンタを見てると少し気が楽になったよ




「クラウド、海。キレイだね?」





「あぁ。そうだな」














「海に空。映ってるね?」








まぁ当たり前なんだが、アンタが言うと他に何か意味があるんじゃないかと思わされる。







「…初めてなのか?」






「うん。話し、聞いたことあったけど、見るのは初めて。」






















「本当にキレイだね?」






何でアンタが空に向かって言ったのかが気にかかった。



返事したのは俺じゃない誰かなのだろうか?









俺は返事できなかったのに言ったエアリスは満足そうに空を見ていた。





「アンタは空が好きだな。」










「うーん、わからん。」




珍しく腕なんか組んでいたのが印象的だったが、なんかの真似だったのか?アンタっぽくない台詞だったな










「よく空を見てるじゃないか」



「ふふっ、クラウドは私のこと。よく見てくれてるんだね?」


「…別にそういうわけじゃないさ」

「そう?」






まったく、気づけばいつもアンタのペース。そんな気がした。














「あのね?」


「なんだ?」









「私、今日みたいな雲ひとつない空より、青空に白い雲が流れてる空が好き。かな?」





「…俺はどっちも変わらない気がする」

















「だってね?」


ほらって言いながらアンタは視線をキラキラと光る海に向けた。

















「全部が海なのか、海に空が映ってるのか、よく、分からないでしょ?」









まぁ確かにとは思ったものの──




「問題ないんじゃないか?」







そう言った俺に、アンタは──























ただ微笑むだけだった。








何故だか俺は、その顔を正面から見れなくて眼を逸らしたのを憶えている。










不意にアンタは思い付いたらしく






「あっ、カメラ。持ってくれば良かったね?」




「興味ないね」












──そうだな…。
写真ぐらい撮れば良かったかもな。




「ふふっ」

「どうした?」




「ううん。ちょっとね?ツォンが居れば良かったのにって」


「……?」








どういう意味だったんだ?アレは。









「さぁ!クラウド。帰ろっか?」




「そうだな。」


いや、もう少し──






「クラウド、今日は付き合ってくれて、ありがとう」

「お安いご用ですよ」








もう少し一緒に居たかったんだ。本当は…














また───



「また、今度来ようね?」






「気が向いたらな」


「もう!クラウド。イジワルよ」


「ふっ。悪かったな。」



また、













「クラウド?」































「クラウド?そろそろ出発の時間だよ」











嗚呼。























もう何度目だろう………






「…今、行く」












アンタが居た頃の夢を見るのは





「うん。じゃあ皆と下で待ってるね?」


「あぁ。わかった」








アンタを連れてもう一度───















───旅をしてみたい。








『あの日のように』








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なんか夢ネタ多いですね(汗)クラエアを目指した結果やはり脳内ザッくんが邪魔をして、なんとかこれで手を打ってくれました(笑)結局ザク←エア←クラ的な?

2010 07 21


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