ヒコーキ





見上げた空がスゲー綺麗だった。





こういう時はなんか大それた事を考えてやろうと思ってたけどさ…






こういう時こそ、普通のことしか思い浮かばないのな。





ほら、のんきにエアリスとの約束を一つ一つ思い出したり



あと、クラウドのことだろ?とーちゃんやかーちゃん…。


他にも昔よく遊んだ奴らの顔だったりさ、数時間前の俺だったり







…そういや







(シスネの名前も聞いてないなぁ。)






やり残した事って言うよりも





やりたいことだらけなんだって、俺は。




再認識したらさ、途端に






見上げた空のスゲー綺麗なことに悔しさを覚えた。




(チックショー…。)





俺はまだこの空の下でエアリスの笑顔見てないんだぜ?




この空切り取って紙ヒコーキでも作っかなぁ。




なぁ、エアリス?










この空、越えてキミに響けと







声には出さずに叫んだ。









俺が投げたはずの紙ヒコーキは、エアリスのもとに届くとき






一体どんな色をしているだろうか?











- ナノ -