『出番待ち。』




「エアリス、欲しいものとか、なんか希望するものあるか!?」



「なんで?」




「ジャジャーン!初給料。」

「今まで貰ってなかったの!?」



「エアリスと出会ってからの初給料。前から決めてたんだ、エアリスのために使おうって。」



今まで俺のためだけに使われていた給料達。





でも今回は初めて誰かのために、って頑張ったちょっと特別な給料。





「いいの?ザックスが頑張ってもらったものなのに」


「いーの、いーの。今回頑張った理由はエアリスなんだから、遠慮すんなって。」



「うーん、じゃあね…」



「なになに!?」



誰かのために頑張って、そのために、ちゃんと使えることでワクワクする俺って















結構、健気なんじゃないか?




「じゃあね、お給料関係なくなっちゃうけど、私の夢。言って良い?」



「夢?まぁうん。」



…そう上手くはいかないか、と


「で?なんだエアリスの夢。」



「ふふっ、あのね?」



ニコニコと楽しそうに話すエアリスを見て、



ニコニコと、つられて嬉しくなっちゃうんだから






やっぱり
健気だよな、俺。

















「一日の始まりにザックスがいるの。目が覚めたら隣にザックスが居たら、嬉しいなって、それが夢。」











…なに?その大胆な告白。



「ザックス?」



「‥‥‥。」













うゎーーーー…。




俺の心臓ってこんなに早く脈打てるんだ…。




「ごめんね?それはやっぱり無理だよね。今のなし!忘れて。」




「えっ!?なんで!?」


「だってザックス、困るでしょ?」





「いやいやいや!ぜんっぜん困んない!」



「本当?」


「おぅ。むしろ名案あるんだけど、聞く?」


「聞く!」












「いつかさ、俺と同じ場所に帰る。そんな夢は見れない?」


「‥‥‥。」







…意味、通じたかな?
















「見たい。」


「本当!?じゃあさ、その時まで今回の給料は、おあずけな。」



「うん。3ヶ月分?」


「何ヵ月分でもあげるさ。」




「楽しみにしてるね?」


「まっかせなさい!」




俺の“誰かのために”って頑張ったちょっと特別な初給料は








かなり特別な給料となって、出番待ち。









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ソルジャー1stってお給料いくらなんでしょう?

2011 06 29


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