「甘いもの好き?」

「甘くなくても、エアリスがくれるものなら何でも好きだけど?」


こんな唐突な質問にも、詰まることなく、さらっと答えられる辺りザックスはスゴいと思う。



それか




女の子に慣れてるせいかも。


そんな私の勝手な考えにちょっと、ヤキモチ妬いて、少しいじわる。


「ものすごい刺激物でも?」

「そんなのはいりません。どうした?急に」


「昨日ね?お母さんに、ケーキの作り方教わったんだ。」


「マジで!?やった!」

「?まだ、ザックスにあげる。なんて言ってないよ?」

「この流れで!?」



最近気づいた。



ザックスが笑うと




私も自然と笑ってる。




くるくる変わるザックスにコロコロと転がされる私。



「食べたかった?」

「そりゃ勿論!だってエアリスの手作りだろ!?」


「でも、ケーキって生菓子だからね?」


「電話くれたらどこからでも飛んでったっのにっ!」


子供みたいに頬を膨らませて、そっぽ向いて誰が見たって不貞腐れたザックスが可笑しくて笑ったら


「俺は本当に食べたかったんだぞ!?」



なーんて怒ってるのに、どこか可愛い子犬。


「ごめんね?じゃあ今から、何か代わりの甘いもの。食べに行こ?」


「いや!俺はケーキが良かった。エアリスの手作りケーキ!」




あらら。ザックス本当に、へそ曲げちゃったみたい。





うーん、困ったなぁ。





「…でも私はザックスと甘いもの、食べに行きたいな〜」


クスクス。
わざとらしかったかな?って思ったけど、横目で見たザックスは



少し、そわそわしてる。




「ね?食べに行こ?」



必死に自分の中の何かと闘ってるみたいで、腕を組んで小さく唸りながら悩むザックス。




「…う〜…い、行かないぞ。」


そんなんで誤魔化されないんだからな!なんて強がってるけど…


「本当に食べない?」



「…た、食べな、い…。」


「クスクス。」




この意地っ張りな子犬が可愛くて────。









「な、なななななな!?」

「ふふっ。食べっちゃった。」




つい、ザックスの甘いそれを奪っちゃった!




だって


「ザックス、食べたくないって言うから、ね?」




笑う、イタズラ天使。



「ごちそうさま。」


「──‥っ。」





奪ったのは唇だけ?













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お初です!これはエアザクだと言い張りす!そして、お題に沿ってないのは気にしない方向で(苦笑)

2011 05 03


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