いつもと同じように青い空には白い雲が流れ気持ちの良い風が頬撫でるそんな日だった。






『空に描いた未来図』








「よっしゃあ!準備完了。あとはこの花達をバンバン売ってエアリスの作ってくれた弁当でピクニックだな!」


「ザックス、どっちが目的なの〜?」


エアリスが肩を上下させながら楽しそうに聞いた。




「そりゃあ両方だろ。まぁ俺はエアリスと居られれば何だって良いんだけどな〜」


「ふふっ。ありがとう」










「すいません。ちょっと見せてもらっても良いですか?」



「はい。どーぞ」

「どんどん見てってよ!これなんかオススメだぜ!エアリスが何ヵ月もかけて育てたんだ。」




「へぇ。キレイね」

「もちろん!気に入った!?」


「えぇ!これもらっても良いかしら?」

「マジ!?」

「はい!ありがとうございます。」





「あ!ちょっと待っててよ今包んでやるかさ。」


「あら。いいの?」

「はい。サービスでやらせてもらってるんです」





「ほい。お待たせ〜」

「ありがとう。」


「可愛がってあげてくださいね?」






女性はザックスによって意外にも綺麗に包装されたエアリスの育てた花達を満足そうに見つめ大切そうに抱えて花売りワゴンから見送る2人を後にした。










「うん。やっぱ良いな!」


「?」



「“みんな笑顔になります”ってな。」


「うん。ザックスのおかげだね?」





「俺?」


「ザックスが教えてくれた。お花売ること」



「ミッドガルは花でいっぱい財布はお金でいっぱい?」



「うん。それにね?」


















「空、怖くない。」



エアリスは笑顔で嬉しそうに空を見上げる。





「空は俺の色だぜ〜。“エアリスだってきっと気に入る。”な?言った通りだったろ?」



「うん。優しい色、だね?」
















「なぁ、エアリス!」



「なーに?」








「ちょっと早いけどさピクニックしよっか!?」



「うん!」




ザックスが3人分ぐらいの大きさのシートをバサリと広げ、そこにエアリスは花売りワゴンと一緒に持ってきていたバスケットからお弁当を取り出し綺麗に並べた。






「わ〜お!美味そう!」


「ちゃんと手、拭いてからだよ?」


はい。と言いながらザックスは両手をエアリスに差し出した。



「もう。しょうがないな〜」






「サンキュー。じゃあ、いっただきまーす!!」




ザックスは元気よく手を合わせると勢いよくお弁当を食べだした。




「ザックス、そんなに慌てて食べると…」


「むがっ!?」



「ふふっ。あははは」



「…っ!」



エアリスは楽しそうに笑いながらもザックスの背中をさすってやる。



「ふぅ。助かった〜」


「もう。言ったそばから」


「だってさ〜」



「クスクス。やーね?」





































「パパってば子供みたいね?」


「お?違うぞ?パパはママに甘えてるだけなんだぞ?」



2人はエアリスの少し大きくなってるお腹に向かって優しく話しかける。



「ふふっ、それが子供なんじゃないの〜?」

「エアリス限定のな!」




「子供。2人も出来たら大変なんですけど?」



「いいじゃない!楽しそうで。」





「うん。でもね?私はザックス居てくれれば、いつでも楽しいよ?」





「ははっ!そーか そーか!じゃあエアリス、一生楽しい思いが出来るな!」



「その分苦労、絶えないけどね?」



その言葉にガックリと肩から力が抜けてるザックスの横でエアリスはとても楽しそうに笑っていた。


「ヒドイだろ〜?ママはこうやってパパをいじめるんだぜ〜」











「だからさ…」



ザックスがエアリスのお腹にそっと優しく触れながら話す。





「早く出ておいで。パパもママも会える日を楽しみに待ってるんだからな。」



エアリスは何かを言う代わりにお腹に触れてるザックスの手に自分の両手をそっと乗せ優しく綺麗に微笑んだ。











俺も。

私も。






そんな未来が在ると信じていた──。






なのに‥‥










空に描いた未来図は






青空を流れる白い雲の様に何処かへと流され──


水の中の泡のように空を目指す途中で弾けて消えた──。







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ぐすぐすっ。。。うぅ。じあ゛わぜになっでぐだばぁい゛!!(〒Д〒)

2010 10 10


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