「あのさ、俺と別れて」




「なんで!?」


「他に好きな人ができたから」

「嘘よ!」

「本当。」



「誰よ!?」




「んー‥‥」





















「本命の娘。」



「じゃあ、私は何だったの!?」





「ゴメンな?」




バチーーーン!!!!





景気の良い音が部屋になり響いた。





















「エアリスおはよー」


「ザックス!おは‥‥!?」




教会の扉が開く音と一緒に入ってきたザックスにエアリスは振り向きながら返事をしようとした。


彼の顔を確認したときに驚きで挨拶も途中にザックスの顔をまじまじと見る。





「どうしたの!?顔。」




入ってきたザックスは顔の両頬を真っ赤に腫らしていた。





「まぁちょっと色々な」


「??」




まぁこんだけ顔腫らしてれば気になるよな…。



でも、俺の目的はこの先にあるわけで











ってヤバイ!だんだんドキドキしてきたな









‥‥‥よ、よしっ!





「あ、あのさ大事な話があるんだけど…」



「なに?」





本当やばい。




スゲー緊張してきた。












なんか、息がしづらい‥。








「あのさ!その〜…」





が、頑張れ!俺







「俺さ、好きな娘が出来たんだ。」







「え…?」





「本当、正真正銘あとにも先にももうこの娘しかいない!っていうぐらいの」



「‥‥う、ん。」




「世界中どこにいたってその娘が気になるし、その娘の声が聞こえる。」



「気がつけばその娘のことばっかり考えちゃうぐらい好きで」







「自覚したらさ、この気持ちを打ち明けないと俺の中で爆発しちゃいそうなんだ」













「……そう‥なんだ。」




「俺はずっと一緒にいたい!」








「‥‥‥そっか。」












「だから、エアリスも俺のこと好きになってほしい。」











「‥‥‥‥‥え?私??」





「‥‥ダメ?」



「ううん!ダメじゃない!ダメ、じゃない…けど」


「けど?」










「ザ、ザックス。たくさん女の子、いるでしょ?」







「うん、だから ほら。」




ザックスは赤く腫れた両頬をエアリスに見せた。






「ぜーんぶ謝ってきたんだぜ。」






「もう、エアリス以外の女の子とは付き合えないって断ってきた。」



「ザックス…」





「だからさ、」




















「俺と付き合ってください。」



ザックスは深くお辞儀をした。













あ、ヤベッ…








こ、怖くて顔をあげられないっ…。













つーか俺ドキドキし過ぎだろ!?







なんかドキドキし過ぎて心臓を吐きそうなんですけど…。






















っていうか長く‥ないか…?









か、顔あげて…みるかな?






怖いけど…





「エ、エアリス?」






───!!?



「エアリス!?」












お、驚いた。



だってエアリス




「なんで泣いてるの!?」




そんなに嫌だったか俺の告白。




「ううん、ごめんね?嬉しくって返事、忘れてた」





──嬉しくて…?







「ねぇザックス。さっきの本当?」




え?何が?




─ドキドキ?


─告白?






まぁなんにせよ






「全部本当」



それは間違いない。








──ぎゅっ


「ぅえ!?」



おおぉお!!?こ、これは転んだとかそういうんじゃなくて…












抱きついてくれたんだよな!?





「ザックス。ありがとう」



どう答えて良いか悩んで答える代わりに俺も







ぎゅっ。





強く抱きしめかえした。







たぶんお互いに言葉にするより気持ちが伝わった気がする。






でもさ、






「なぁエアリス」


「なに?」






「その、さっきの返事は?」




「ふふっ。言わないと、わからない?」



「いや、聞きたいな〜ってさ」







「あのね?ザックスは、さっきのセリフ。これからもずっと誓える?」







「もちろん!生まれかわってもまた同じセリフを言ってやるよ。」



「じゃあ。おじいさんになったときにも、聞かせてね?」






「おう!」





そう言ってエアリスの頭を俺の胸にあてて抱き抱えた。






そろそろ顔の“腫れ”もひいちゃってるだろうしな。








俺が今日、顔を腫らしてきた理由。






もちろんエアリスに告白するためのけじめ。

俺なりの誠意。





あと、もう一つ












ただでさえこんな真面目な告白したことなくて恥ずかしいのに










顔が赤くなってるのがバレたらもっと恥ずかしいじゃない?







だからさ、つまりは














『木を隠すなら森の中』







ソルジャー1stだって好きな娘の前じゃただの普通の男ってこと。








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は、恥ずかしい!!私が恥ずかしい!!ザックスよりもこんな作品を描いてしまった私が恥ずかしすぎて全身大火傷です!(吐血)

2010 09 15



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