- どっちもどっち -
「ねーねー御幸君に何あげればいいと思う？」「知らね」
「くらもちくんつーめーたーいいいーーーー」
「るせぇ！ てか御幸の誕生日、昨日だぞ」
「はい？」
「いやだから昨日終わったって言ってんだよ」
「うっそだあ。またまた倉持くんったらー冗談きついんだから」
「嘘じゃねーっつの。お前好きとか言っといてそれかよ。ねえわー」
「･･･」
「昨日女子からいっぱい貰ってたの知らねーの？」
「倉持くん、まじですか」
「大マジだ」
「終わった･･････」
「ばーか」
「よし、今から買ってくる」
「あ？ あと10分で昼休み終わんぞ」
「ダッシュ」
「おうおう、いってらー」
「か、かって、きたっ！」
「おーつ。あと1分猶予あんぞ。まずは深呼吸だ」
「すーはー、すーすーすーゲホッ」
「息吐けよ」
「よし、倉持くん有難う。落ち着いた」
「で、何買ってきたんだ？」
「牛乳、水、スポーツ飲料水の三種類」
「色気ねー」
「誕生日に色気いるの？」
「いるだろ」
「え？ じゃ脱げばいいの？ 御幸君の前で？」
「バッカ！ お前なんでそうも即物的なものの考えなんだよ！」
「そーいう意味じゃないの？」
「お前ほんとはバカだろ」
「失礼な。私これでもこの前の中間テスト学年２位だよ。ふふん」
「うっぜ」
「脱いだら御幸君喜ぶかな」
「お前のそのちんちくりんな体型で需要あると思ってんのか？」
「あ、今プッチーンきました。名前ちゃんおこです」
「自分でちゃん付けとか痛ェ」
「いーいーのー！！」
「おい、倉持、苗字二人とも席つけー。授業もう始まってんだぞー通知表低くてもいいならどんどん喋ってくれてかまわないからなー」
「「すんません！」」
「（お前ら二人ともバカだよな･･･人間的に。あと全部聞こえてっから）」