没個性の罪悪

量産型制服と、量産型JKの髪型、よくあるローファーは嫌だから黒じゃなくて茶色の印ヒールのローファーに足を入れて、ありがちな合成皮のスクールバックと、紺のハイソックス。


「おはよう、せんせ」


没個性で結構、目立たなくて結構。私は結局そういうものよ。

ありがちな人懐っこい笑顔で笑って、甘えるように背中にそっと手を添えてあげるの。


「ああ、おはよ。なまえ」


明るくていい子、そんなレッテルを貼られる事を望んでいる体を見せ付けるようにひらりと振り返って、同じクラスの男の子に笑顔を向ける。

臭い香水のにおいなんてナンセンスなんでしょ?好きなのは石鹸の香り。シャンプーの香りもシンプルなもので結構。バラとかフローラルとか、気取った匂いは逆効果。


「相変わらずだね、ほんと」


その言葉に感じる棘には気づかないフリをして、笑ってあげる。


「よくわかんない」


瞳の奥にある暗い光には、どうか気付かないで。

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