「今日は一人なんだね」
「げっ……はたけくん」
今日はお昼の授業で分身の術のテストがあった。はたけくんはなんかすごい合格の仕方してて、そのあとのガイが笑われて、だから、なんていうか……今日は、会いたくなかった。
私は忍術が使えないとかじゃないから、ガイには何も言えない。頑張れなんて言っても、ガイはもう死ぬ気で頑張ってるんだし。
「ガイ、一人にして欲しいっていうから」
「あんなに恥かいたんだからね」
「はたけくんも、ガイを馬鹿にすんの?やめてよ、そういうの嫌い」
「一番そばにいるくせに、なんも言ってやれないのは別にいいわけ?」
「それはっ、」
「いいの?こんなところにいて」
ほんと、ムカつく。
はたけくんはなぜか一人でいるときにしか話しかけてこないし、ほんと謎。
ガイのこと嫌いだから私が一人のときに話しかけてきて、ガイの弱みを握ろうとしている……?
でも、そうならこうやって私の背中押してこないよね?
なんなんだろ、はたけくんって。
「ガイ!あーそーぼ!!」
「なまえ……」
とりあえず、ガイの笑顔を見るのが先、かな。