そういえば、と前線に出ることは滅多にない私が最後に戦ったのはいつになるのかな、なんて考えてみることにする。

修行修行の日々を重ねる教え子達を見ていると平和ボケしてしまいそうになるけれど、私は一応忍。
ほとんど事務ばっかりしてるし、アカデミーで先生やってるし、たまに受付とかやるし……滅多に任務に出ないんだけどね。

なんでですか、なんて聞くのは野暮なような気がした。私は戦いに向いてないだけなのだと自分に言い聞かせて今の生活を受け入れたのだけど

「やっぱり、気になりますよねぇ」

イルカ先生も私と同じ扱いなので、二人で火影様に聞きに行くことにした。
追い返されたらその時は戦闘に向いてないんだとイルカ先生と二人で凹んで慰め合おう。

簡単に教えてはくれないだろうな、と思っていたのだけど、すんなり教えてもらえた。

「適材適所というものがある」

なるほど、やっぱり、戦闘に向いてないんですね。

「なまえは、ちと違うがの」

「どういうことですか」

「真相を知るものが、近くにおる」


その言葉に、私は察してしまった。
たけど真相を問いただす気にもなれなくて、私を心配そうな目で見るイルカ先生に、大丈夫ですよ、という意味を込めて笑ってみせた。



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