「リー、大丈夫?」

「はい、すいませんなまえ先生」

ネジとの組み手でボロボロになってしまった傷は痛々しいが努力の証。子供の頃を思い出して懐かしくなった。

「テンテンは、大丈夫?」

「はい、でも全然ガイ先生に当たらなくて」

「最初はそうだよ。相手はガイだもんね」

ガイの熱血指導はこの子達にいい方に作用しているらしくて、見ていて微笑ましい。
ネジとなにか話しているガイを遠目に見てると、やっぱりガイも先生なんだなあって実感する。

「テンテン、手合わせお願いします」

「いいけど……リー、大丈夫なの?」

「ええ、これくらいなんてことないですから!」

ああ、やばい。すっごい懐かしい。
修行に励むテンテンとリーは昔の私とガイと同じで、きらきらしてる。
私もきらきらしたいなあ、無理か。

「懐かしいな」

「ね。ガイは昔から強かったよね」

「なまえのおかげでな」

「はいはい」

やっぱりガイも、思うことは一緒らしい。

「テンテンのことを、気にかけてやって欲しい」

「女の子だもんね、任せてくれていいよ」

オーバーに感謝してくるガイにげんなりしながら、久しぶりに疼いてきた修行欲。

前線に出ていなくてなまっているから、お相手お願いしたい。

「ねえガイ。手合わせお願いします」

「久々だからと言って手は抜かんぞ!」

「全力でお願いね」

ハンデは勿論。私は忍術アリで。




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