二日酔いでズキズキする頭をそのままに、手探りでカカシくんを探した。
手の届く範囲にいないとか、寂しいなぁ。そう思いながら伸ばしていた手を体に引き寄せようとすると、手を掴まれた。なんだ、いるなら傍にいてくれればいいのに。
「おはよ」
「ん」
「今日非番だよね」
「うん」
「ならまだ寝てなよ」
「んー」
頭いたいけど、カカシくんに優しくされるのは気分がいい。
任務に行く準備を終えたカカシくんは、私の頭を撫でながらテレビの天気予報見てて、私の方は見てくれない。
なんだか面白くなくてカカシくんの手で遊んでみるけど、やっぱり効果なし。
甘やかしてくれるくせに、こっち見てくれないのってひどいと思うな。
こっちを向かせたくて、カカシくんの中指をぱくりと口に含んだ。
「何してるの」
「んー」
舌で包み込むように舐めて、たまに甘噛み。
驚きと羞恥の色を含んだ目でこちらを見るカカシくんに満足して、指を離した。
「……やっとこっち見た」
「寝ぼけてる?」
「ちょっとね」
なんで任務ある日に甘えてくるの。と不満げな顔をして私にいってきますのキスをして任務に出かけるカカシくんを見送って、また目を閉じた。