同棲しようとかいきなり言い出した彼氏をどう対処すればよろしいだろうか。
「そんなこと僕に聞かないで下さいよ」
「えー、テンゾウ冷たいね」
「僕のこと何だと思ってるんです」
「弟分」
「……はあ」
お付き合いをしてからカカシくんが同棲しよう同棲しようとめっちゃアピールしてくるようになった。
別に同棲もいいけどカカシくんの甘えっぷりに心臓がついていかない。
「どうしよう同棲」
「すればいいじゃないですか」
「でもいろいろ問題はあるよね」
「はあ」
「忍犬の世話とか私したことないし」
「いや、カカシ先輩がやるでしょ」
「ご飯とかゴミ捨てとか当番制にしたら私忘れそうだし」
「たぶんカカシ先輩がやりますよ」
「ベッドをどうするかとか」
「もうカカシ先輩に全部任せてはやくカカシ先輩の家に行ってください」
「冷たいねテンゾウ」
「こんなところでうじうじしてる貴女が悪い」
年上の私の頭に手を雑に乗せて、もう行きますからって言っていなくなったテンゾウがちょっと寂しそうな顔をしてて、罪悪感で胸が痛んだ。
まだ、好きでいてくれてるのかもしれない。