お試し期間ってことで付き合い始めてから2年。結婚適齢期真っ只中な私とカカシは、未だにお試し期間。
キスは滅多にしないし、それ以上のことなんてもってのほか、みたいな関係をよく2年もやっていられるなぁとは思うけど、それがカカシくんの覚悟なのだと分かってからは抱いていた筈の怖さは消え去っていた。
そろそろ、いいのかなぁなんて思うんだけど、まだ私は自分から言い出せないでいる。
「なまえ先生はいいお嫁さんになるってばよ! 」
「分かったから、ゆっくり食べなさい」
「へへ、手作り弁当とかオレってばはじめてだから嬉しくて」
「はいはい」
手作りのお弁当。結局照れ隠しで7班のみんなに作ってきてしまった。
がっつくナルトにお茶を差し出して、組み手を続けるカカシくんとサスケを見守る。
サクラは静かにニヤニヤしてるからまたよからぬ妄想でもしてるんだろう。先生同士のカップリング妄想とかマニアックすぎるけどこの子大丈夫だろうか。
「カカシ先生だけの分じゃなくていいんですか?」
「いいんじゃない?ナルトも喜んでくれてるし」
「やっぱなまえ先生って優しい!カカシ先生には勿体無いですよー」
「そんなことないよ。私の方が釣り合ってないって」
「優しいし、料理上手だし、きれいだし」
「褒めても何も出ないよ?」
「でもほんとになまえ先生にカカシ先生は勿体無いってばよ」
「なんで付き合ってるんです?」
「君達ねぇ……」
まったく、年頃のお子様はこれだから。……なんて言ってみるけど超恥ずかしい。
好奇心ってこんなに怖いものなんですねわかります。
きっとカカシくんもこの会話聞いてるんだろうなあ、もう告白しちゃおうかな、今。
「ずっと好きだから」
あ、カカシくん今ちょっと隙できてる。
……もう、帰ろうかなあ