「なまえ、修行しよう!!!」

「じゃあ鬼ごっこしよう!」

「それ修行じゃないよ!」

「じゃあ鬼ごっこに自分ルール追加しよう」


授業はいつもガイのとなり。休み時間もガイと修行という名の遊びでしょ?家かえって荷物置いたら走ってガイと合流して一緒に修行。

…うーん、なんというか、私ってガイ以外に友達いないのかも。

最初は勢いに任せてなった友達だけど、今じゃ親友ってやつ?やばい、なんか照れるかも。
いつも性格悪いやつに付き合ってんだろ、とか、落ちこぼれ同士お似合い、なんて言われるのがムカツクけど、でもそんなことどうでもよくなるくらい、毎日楽しい。

短所がわかれば長所が光る。だっけ。ダイさんのおかげで私のネガティブも多少はマシになった。


「じゃあかくれんぼね!」

「よーし!じゃあなまえを3分で見つけられなかったら腕立て100回!」


いーち、にーい。ガイの数える声からできるだけ遠くに逃げて、適当なところに隠れる。森の林の奥に隠れていると、山の崖のところで見覚えのある銀髪の男の子が修行しているのが見えた。


これは…かくれんぼなんてしてる場合じゃないのかも。ここから逃げなきゃ。はたけくんがガイに修行してるのみつかったら、ガイがかわいそうだ。

才能がないのに、努力して、天才超える、なんていってるのに、天才が努力してたら、追いつける筈がない。


走ってその場から離れた。見つかってもいい。校庭30週くらいなんてことない。でもガイが傷つくのはいやだった。

「見つけた!」

「み、みつかっちゃったー」

「なんでそんなに息切れてしてるの」

「え?これは、そのー…」

「もしかして…修行!?」

…うん、馬鹿でよかった。


「ばれたなら仕方ない、一緒に走ろう!」


私の空気を読む力は、今思うとこいつのせいで身についたんだろうな。

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