「いっそ、お見合いとかしようかなって思ってるの」
「それ、本気で言ってるのかお前」
「だめかな」
「いや……あのな、」
仕事終わりに猿飛くんに会ったから流れで二人で飲みに来た。
猿飛くんはやっぱりカカシくんから私のことを聞いてるらしくて、意見はカカシくん寄り。
「……まあ、カカシならお見合い相手を自分とすり替えそうだけどな」
「そこまでするかな、カカシくん」
「そりゃお前……昔からお前しか見てなかったんだ、そうなるだろ」
「んー」
「いい加減あいつも報われないとな、不憫すぎる」
そろそろ答えてやれよ。
なんて言われたら、まあ、確かにな、なんて思っちゃうよね。
でも、なんだかちょっと怖いと感じてしまうのだ。執着されるような理由なんて私にはないから。
私の思ったこと、感じたこと。全部カカシくんに言えないのは遠慮なのか、私覚悟決めてないからなのかはなんともいえない。自分の事だけど分からないことって、沢山あるから。
「酔っちゃおうかなぁ、なんかもういいや」
「潰れても送ってやんねーぞ」
「んー」
「ガイ任務でいねぇし、潰れたらカカシ呼ぶからな」
「それは気まずいなぁ」
お酒万歳、ってことでお酒さん、私を助けてください。