例えば、私がアカデミーの合格発表の時にガイじゃなくてカカシくんに友達になろう、って言ったとして
親友として大人になったら、こんな事にはならなかったのかって言ったら絶対そうじゃないと思う。
カカシくんに恋をして、カカシくんも私に恋をして、二人は結ばれました。そんなエンディングは、十数年前にかき消された。
ガイの前で涙は流した。だから、もう泣かない。
カカシくんに向かって言う「ごめんなさい」は、私も、カカシくんも傷つく言葉。
それでも言わなきゃいけないのは、けじめをつけなきゃいけないから。
いつものように笑って私の頬を撫でて、ゆっくりとキスをするカカシくんは泣いていて、小さな声で私を抱きしめながら、「ごめん、ごめん」と呟くのだ。
バイバイしなくちゃいけない。
ガイへの気持ちにはさよならしたから、次は、カカシくんに。
「さよなら」